戸根明彦ブログ

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第2章 家族(2)

2012-12-03 22:56:38 | 日記
そんな父と結ばれた母は、今で言う晩婚で30歳を過ぎての初婚だった。
父の方は再婚で、最初の妻であった人とは死別していた。
後にも話すが、私は母にとっては初めての子であり一人息子ということになる。

また、姉と兄にとっては育ての母ということになる。
母は同じ町内の大字目黒という地域の出生で、
嫁いだ先の環境とは大きな差はない土地の生まれだ。

学生時代は今で言う女子高まで卒業していて、
その当時としては恐らく優秀な子供ということなのかと思われる。
育てられた私としてはそんな学力的なことより、
精神的、体力的な強さを自然体で見せられていた気がする。

これは強靭な精神力を持つ父親からも認められていて、
父は母にそんなところにも感謝していたのだろうと思う。

母は小柄で身長140cmにもみたない体で、
力仕事も農作業も、多忙な家事もガンガンこなす体力の持ち主だ。
父もハードワークを厭わずこなすが、
それについていく母は強い体と精神力がなければやっていられない筈だ。

そんな夫婦の労働力は周囲からも敬意を受けていた気がする。
私も今はそんな2人の息子だと思い知るところだ。
母は息子である私を育てるについては、
乳児の頃を過ぎてからは殆ど祖母に託していたため、
私も母に甘えるということは殆ど無かったと思われる。

賢い子供という訳ではなかったが我儘は言えない環境だったので、
自然と我慢強くもなっていた気がするのと、
話し相手も殆どなかった為、物事を考える時間も多かった分、
情報や知識は不足していたが思考する力はついていったように思う。
という訳で、祖母、父、母は田舎の環境で決して目立たないが、力強く生きる人達だ。