戸根明彦ブログ

ZIDEN.Produce.(自伝・自分史の制作)の運営をしています。HP:www.ziden-produce.jp

第5章 基盤(2)

2012-12-22 21:33:04 | 日記
そんな中、私はというと、大人しくて真面目な学生として
穏やかな田舎から来た小柄な男の子ということだから、
いきなり緊張状態となる訳だ。

同じ町の中学からは同校に3人入学し、
私は機械科のクラス、もう一人も機械科だったが別のクラス、
そしてもう一人は電子科に入っていた。

要するに3人とも皆クラスメートは初めましての状態だったのだが、
私の他の2人は入学後早々とやんちゃ組(いわゆる不良)に属し、
そのうち1人は2年生になる前に退学することになtった。

彼とはその後一度も会っていないし、声さえ聞いていない。
一時期チンピラのような事をやっていたと
風の噂に耳にしたことがあった。

そんな環境の中で私が自分を失わずにいられたのは、
誰よりも厳しい環境に自らを置いていたという自負心と
自分で作っていった体力、知力の成長、
それと周囲にいた先輩の強さも影響があった。

まず入学時隣の町から同校に通っていた先輩たちと
朝の通学は共にあったのだが、
周りからはちょっと恐れられていたその先輩たちに
守られるような感覚であったのと、
高校入学と同時に入部したサッカー部の先輩もその中にいた為に、
何かと面倒を見てもらっていたのだった。

そうは言っても、クラスの中ではそう上手くはいかなかった。
クラスの中の3/4がいわゆるツッパリか無気力な生徒なものだから、
教室での授業などはまともに聞いておらず、
多少まともなのは工業実習や体育の授業位で、
殆どの先生が手を焼いていた感じだった。

クラスの中にはその後の進路を考えて
頑張ろうとしている生徒もいたが、
そんな環境では勉強など進む訳が無かったと思う。
恐らくは家に帰ってから勉強していたことかと思われる。

私自身も頑張って学ぼうという姿勢でもなく、
周りがそんな環境なので普段は寝ているか、部活動に一生懸命であり、
期末や中間のテストの一週間前だけ部活動も短縮されていたので
その時に、集中的に試験範囲の予想問題を
短時間で暗記するだけでも結構良い点数を取れていた。

そんな短期集中さえもしない生徒が多かった為、
クラスでは常に成績は上位に食い込んでいた。

また体力的にも入学時は小さかった体も
やっと成長し始めてきて、同時にサッカー部に入部したお陰で、
スタミナや筋力も日々成長し
どんどん体力も同級生に追いつき、追い越して行った。

2年生になる頃にはクラスの中でも
私を押さえ込もうとする者はいなくなっていった。

もともと私自身は争いは避けるタイプなので、
強く衝突する場面はなかったが、
それども入学当初は友人もなく、
下手をするといじめにあいそうなシーンも体験した。

現実として結構ひどい目に遭っていた同級生は何人かいたが、
助けに入る者もなく私自身もそんな人を助けるどころで無かった。
正直周りに人はいても孤独を感じる初めての体験だった。

・・・つづく

自分史制作は、ZIDEN.produce.
www.ziden-produce.jp