君はいつも僕を驚かせることばかり考えている
ねえ 黄色い花吹雪が舞う楽園に行きましょう
この寒い秋に?
君は有無を言わせず僕を赤いステーションワゴンに乗せた
走っているあいだ君は無口だった
ひたすら運転に集中していた
やがて車は大きな公園に着いた
さあ ここからは目隠ししていくのよ
君はバンダナを出してきて 僕の目を覆った
目隠しされて歩くのはやっかいだった
君の手をしっかり握っていないと転びそうになった
そう しっかり握っているのよ そうすれば安心なんだから 人生もよ
なんて自信いっぱいなんだろう この人は
そのとき彼女がバンダナを解いた
真っ黄色に色づいた銀杏の葉が舞っていた
まるで花吹雪のように