愛詩tel by shig

プロカメラマン、詩人、小説家
shig による
写真、詩、小説、エッセイ、料理、政治、経済etc..

風のように 鳥のように

2011年09月06日 18時26分22秒 | 写真詩

午後の遅い時間

群青の日本海にそそり立つ

崖にベンチが ひっそりと置いてある
 

そのベンチに腰掛けて

一羽の海鳥を見ている 


その海鳥は 空中に浮かんでいる
 

目に見えぬ 風 に身を任せているのだ

そして 次の瞬間
青い空を 滑って行く

美しい

そうだ
かつて 今のように 海を往く鳥を見ていた

いつのまに僕は
鳥のこころを忘れてしまっていたのだろう

足元から風が吹いてくる

僕は唄を想い出す

遠い昔舞い降りた
短い唄

風のように 鳥のように ゆ~らゆ~ら ゆ~らゆ~ら

風のように 鳥のように ゆ~らゆ~ら ゆ~らゆ~ら 

声に出して唄ってみる

すると 唄声が聞こえたのか 海鳥が 近づいてきた

そして笑った
確かに笑った

 

その鳴き声が 伝える

 

やっと思い出したんだね

風のように 鳥のように ゆ~らゆ~ら ゆ~らゆ~ら

風のように 鳥のように ゆ~らゆ~ら ゆ~らゆ~ら

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