僕は札幌駅に立っている 足下は雪 我慢できずに飛んできた
今日は12月24日 クリスマスイヴ 想い出の日 想い出の街
この時期 札幌駅から南に走る道路は イルミネーションに照らされる
そのイルミネーションの道を 僕は歩いていった
あの時のように しかしあの時は君が一緒だった
あれからすぐ 別れてしまったけれど まだ忘れられない
大通公園には 幾つものイルミネーションのオブジェが
テレビ塔を基点に東西に伸びている
僕は一つずつ見て回った あの時と同じイルミネーションがいくつかあった
皆見て回るのに一時間以上かかった
そして最後に スズランのイルミネーション 去年はここで写真を撮った
ふと 裏手に廻って僕はびっくりした
彼女がいたのだ それも一人で
感慨深げに眺めていた
僕は声を掛けた
やあ こんなところで会うなんて
ほんと?あなたなの?一人?
そうだよ一人だ
私も一人
どうして一人でクリスマスイヴにこんなところにいるんだい?
それは私が聞きたいわ
君との想い出を確かめに来たんだ
まだ 私のこと・・
今も好きだよ
彼女は僕の胸に飛び込んできた
彼女の流す涙で雪が溶けそうだ
なんだか僕もイルミネーションがにじんできた
再び巡り逢った二人をイルミネーションが照らし
折から降ってきた雪が二人を包み込んだ