滋賀県草津市の花「あおばな」
昨年友人から貰った「あおばな」が、
今年、我が家の庭に自生して、今を盛りにさいている。

早朝に咲き、昼前には終わる。
江戸時代から、友禅の下絵かきの染料に使われた。
夏の早朝、花びらだけを摘み取り、
その日のうちに、和紙に塗り重ね乾燥する。
その重労働から、 「地獄花」と、言われた。
早朝に、摘み採った花びらを
すぐに、次の工程が待っている。
細心の注意で摘み取っても混入する花粉をふるいにかけて除去する。
摘み取った花弁を両手で何回も揉む。 青い汁が出てくる。 揉んだ花弁を木綿の袋に包んで絞る。 揉みとしぼりを繰り返す。 力仕事である。
絞って溜まった青汁をハケで美濃紙に染み込ませる。
美濃紙を4枚ずつ24組(合計96枚)作り、これを単位に表裏を染める。
染めた紙はゴザに広げて天日乾燥させる。 これを60~80回繰り返しムラなく染め上げる。
(朝摘んだ花はその日に絞り、
その日に染め終えてしまわないと
美しく仕上がらない)
朝から晩までの、
人件費や時間給といった
概念抜きの厳しい労働の世界が
そこにある.......!
今、 「あおばな」 に、糖質吸収の酵素がある事が判明し、
健康食品として見直されている。