360度の豆まきはとても爽快
毎年2月2日~3日にかけて、京都市内の社寺では一斉に節分祭が行われます。中でも八坂神社の節分祭は一二を争う人出の多さで、芸妓舞妓が行う豆まきが特に人気があります。福豆を買って福引賞品をもらうのも、すっかり京都の節分の風物詩になっています。
祇園に鎮座する八坂神社には、全国的に著名な祭りが多くあります。7月の祇園祭、お正月のおけら詣りとともに、節分の豆まきはテレビの全国ニュースでもよく取り上げられています。大河ドラマ出演者や相撲力士による成田山新勝寺、芸能人による浅草寺と並んで、とても華やかな豆まきです。
節分とは、四季が始まる日の前日のことで、厳密には年に4回あります。しかし江戸時代になって春の始まる立春以外は廃れ、現在は2月3日として定着しています。なお現代の暦では太陽の位置によって日付を判定するため、年ごとに日付が1日前後する場合があるそうです。
しかし日付は変わっても、季節の変わり目に生じる邪鬼を追い払う行事であることには変わりがありません。豆まきも邪鬼を追い払うために始まった行事です。
八坂神社の豆まきは2日間で都合9回も行われます。人気の高さを示していますが、登壇者が多岐にわたるという点も見逃せません。芸妓舞妓の豆まき登壇は、祇園エリアで芸妓舞妓が所属する4つの組合ごとに行われるため、9回のうち4回です。芸妓舞妓を必ず見たいという方は、詳細スケジュールを公式サイトで確認してください。
【公式サイト】 豆まき詳細スケジュール
芸妓舞妓は豆まきの前に、神への奉納のため舞踊を行います。会場は境内中央の「舞殿」です。正方形の舞殿の周囲を取り囲む協賛するお店や企業の提灯が、豆まきの雰囲気を盛り上げています。
豆まきは四方に向かって行われます。豆をキャッチするためには、各回終了直後には場所取りした方がよいでしょう。しかし少し下がってカメラでナイスショットを狙う場合には、境内が大きいため場所取りに大変な苦労をするようなことはありません。
時間の都合で芸妓舞妓の登壇を見ることができない場合でも、残る5回のうち3回は雅楽・今様・太鼓と獅子舞が登壇します。雅な古典芸能が味わえます。あと2回は近隣のお店の関係者の登壇です。登壇する知人の応援にやってくる人が多くなります。
福豆(300円)
ここで福豆を買う
福引を行える「福豆」も人気です。ほとんどの人が買っていき、複数買う人も珍しくありません。巨額の売上でしょう。“当たり”でもらえる賞品には自転車やテレビもあります。ハズレはなしで、ティッシュのような何がしかの商品を節分用の紙袋に入れてくれます。この紙袋をさげて八坂神社を後にするのも節分の京都の風物詩です。
こんなところがあったのか。
日本にも世界にも、唯一無二の「美」はたくさんある。
同じ伝統行事でも地方によってこんなに違う
八坂神社「節分祭」
http://www.yasaka-jinja.or.jp/
会期:2018年2月2日~3日
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