懇意にしている医師は20歳代後半から日本刀に興味をいだきだしてから、50年近くなるという。
当初は骨董屋に進められるまま、小遣いの範囲(いくらだかわからないが)で購入。
だまされた事や、思いもしなかったものが手に入ったりし、時には10数本にもなってしまったという。
博物館や一流店の刀を観て眼を養っていく中で、無名の名品と感じるものを探し出す楽しみを見出した。
今は整理をし、数本であるが自信のある収集品だという。
当然なのであろうが、桐箱に入った鍔(ツバ)もどっさりあり見せていただいた。
私には物騒な刀身よりも意匠に富んだ美しいツバに興味が湧いてきた。
実践的な力強いもの。金銀豊かな象嵌物はどう観ても装飾目的で、実戦を離れたものとおもう鍔。
刀剣にはまったくの素人、というより興味がなかったが、美術工芸品としての価値は解る。
ずらーーと並んだ中に、大振りな何の細工もないツバに魅入ってしまった。
「それは明珍作の名品です。やっぱり目に付きましたか・・・」
それではさし上げましょう・・・、とはいわなかったが、
「文鎮にお使いください」と小振りながらゆったりとした雰囲気のツバを渡してくれた。
へりくだって文鎮にでもと言ったが、そのような品物ではないことはわかったので辞退したが、結局いただいてしまった。
この手入れはどうしたらいいのですかと問えば
「私は骨董屋さんと違い、素手でなでながら楽しんでいます。刀身では出来ない別な楽しみで、投機が目的ではありませんから・・・。」
帰ってよりツバのことを初めて調べてみた。
歴史から種類など盛りたくさんあり、酒ボケした思考では次ぎ次と蒸発してしまったが、そのなかで記憶に残ったことを記しましょう。
刀は戦では突き刺すのが技で、手を滑らせて自分の刀で切ってしまうことを避けるための、ツバで防止する目的から作られた。
映画のようにチャンチャンバラバラ、鍔迫り合いなどあまりないわけだ。
戦国時代以前は皮を張り合わせたものがほとんどだったようだ。
江戸時代になり戦がなくなってから、特に元禄以降はツバの目的は実戦ではなく、美術品またはステータスとして変化していった。
特に苗字帯刀を許された商人・金持ちなどがぜいを尽くしたものを造らせたようだ。
そんなものが、今日 博物館に展示されたり、骨董店で数十万円以上もすることになった。
いただいたツバを手の内で楽しんでいるうちに、医師の言ったように桐箱に入れておくのはつまらない、の意味を感じる。
私で買える範囲のツバを撫で回したくなってきた。
写真・・・、わかりにくいがウサギがあちこちにいる。裏面には浮き彫りされた大きなウサギが一匹。
オークションに出展されているのではないかと、検索が始まった。
次回はその顛末を・・・。
当初は骨董屋に進められるまま、小遣いの範囲(いくらだかわからないが)で購入。
だまされた事や、思いもしなかったものが手に入ったりし、時には10数本にもなってしまったという。
博物館や一流店の刀を観て眼を養っていく中で、無名の名品と感じるものを探し出す楽しみを見出した。
今は整理をし、数本であるが自信のある収集品だという。
当然なのであろうが、桐箱に入った鍔(ツバ)もどっさりあり見せていただいた。
私には物騒な刀身よりも意匠に富んだ美しいツバに興味が湧いてきた。
実践的な力強いもの。金銀豊かな象嵌物はどう観ても装飾目的で、実戦を離れたものとおもう鍔。
刀剣にはまったくの素人、というより興味がなかったが、美術工芸品としての価値は解る。
ずらーーと並んだ中に、大振りな何の細工もないツバに魅入ってしまった。
「それは明珍作の名品です。やっぱり目に付きましたか・・・」
それではさし上げましょう・・・、とはいわなかったが、
「文鎮にお使いください」と小振りながらゆったりとした雰囲気のツバを渡してくれた。
へりくだって文鎮にでもと言ったが、そのような品物ではないことはわかったので辞退したが、結局いただいてしまった。
この手入れはどうしたらいいのですかと問えば
「私は骨董屋さんと違い、素手でなでながら楽しんでいます。刀身では出来ない別な楽しみで、投機が目的ではありませんから・・・。」
帰ってよりツバのことを初めて調べてみた。
歴史から種類など盛りたくさんあり、酒ボケした思考では次ぎ次と蒸発してしまったが、そのなかで記憶に残ったことを記しましょう。
刀は戦では突き刺すのが技で、手を滑らせて自分の刀で切ってしまうことを避けるための、ツバで防止する目的から作られた。
映画のようにチャンチャンバラバラ、鍔迫り合いなどあまりないわけだ。
戦国時代以前は皮を張り合わせたものがほとんどだったようだ。
江戸時代になり戦がなくなってから、特に元禄以降はツバの目的は実戦ではなく、美術品またはステータスとして変化していった。
特に苗字帯刀を許された商人・金持ちなどがぜいを尽くしたものを造らせたようだ。
そんなものが、今日 博物館に展示されたり、骨董店で数十万円以上もすることになった。
いただいたツバを手の内で楽しんでいるうちに、医師の言ったように桐箱に入れておくのはつまらない、の意味を感じる。
私で買える範囲のツバを撫で回したくなってきた。
写真・・・、わかりにくいがウサギがあちこちにいる。裏面には浮き彫りされた大きなウサギが一匹。
オークションに出展されているのではないかと、検索が始まった。
次回はその顛末を・・・。