左手首はねん挫、右肩は六十肩
暇なので、昔話をしましょうか
桜ウグイの相棒Dとの話です
ルアーからフライに入門した頃、
ワシ等のホームグラウンドは庄川で、とある谷がお気に入りだった
そこは国道沿いの本流に合流する谷だが、入り口の林道は
国道からは分かりにくく隠れていた、林道の入り口には看板が立っていて
「この先崖崩れで通行止め」になっていて、
数十メートル先が崩れていて歩いてなら通れるが車では通れなかった。
林道を二時間以上歩くと道と川が交差するのでそこからが入渓点になり、
この谷の本命である
本流から橋の袂を無理くり降りてそこから釣り上がる事も出来るが
ずっとチャラ瀬ばかりでよろしくない
Dは木工屋でハイエースを仕事で使っていて、そこにヤマハの「ポッケ」
と言うバイクを積んでくる、このバイクはモンキーのヤマハ版で軽くて
2サイクルなのでパワーがあった
このポッケで林道を2ケツして、がけ崩れの所は2人で「うんしょ」と
運んで、また2ケツして入渓点まで行く
当時、初心者の太短いティペットに12番のロイヤルウルフでも
良く釣れたのは、渓が豊かだったんだと思う
その谷は奥が深くて最深部まで行けたことはない、途中で何時も満足していた、
その途中に通らずの淵があり、右側は崖で左側が何とか足場が有ったが
一か所オーバーハングがあり、どうしても手で岩を掴んでいないと
通れない所がある、そこに絶妙な位置にハーケンが打ち込んである
ワシ等はこれを「命のハーケン」と呼んでいた
相棒Dが家の近くに御母衣湖に流入する有名な谷の名前の怪しい店を見つけた、
ある日、何時も閉まっているそこが開店していたので、入ってみたそうだ
店主は昔は登山をしていて、フライもしているし、
車のチューンアップもしているようで(お金持ちの道楽の様だ)
Dが自分の行く、とある谷の通らずにハーケンが打ち込んであると話したら、
「それ〇〇谷でしょう?そのハーケンは僕が打ち込みました」
Dは不思議な縁を感じたと言っていた。
相棒Dもその谷に釣りに行った帰りに足を挫いて、足を引きずりながら
何とか帰宅したが、しばらく足が不自由で渓から遠ざかっていた時に
船釣りに誘われ、歩かずに大物が釣れるのであっさりと鞍替えしてまった、
今でも時々船釣りに誘われるが1回2万円は掛かる釣りはワシには合わない