なんだか「本名」自体も怪しい気が…
名乗っている別名も、なんだか…
出自が気になりますね。
「二つの戸籍」悪用 なぜ可能に? 生活保護費詐欺疑いの男 熊本
3年半にわたり400万円を超える生活保護費を不正に受給した詐欺の疑いで、熊本市中央区九品寺1丁目の運送会社従業員の男(61)が逮捕、起訴された。男は二つの戸籍を取得し、「木村」の戸籍で働きながら、その収入を隠して、本名の「中村」の戸籍で生活保護費を受給していた。
起訴状によると、男は2016年3月から19年7月まで、給与収入があるのに、熊本市に届け出ず、生活保護費計約423万円を不正に受給した疑い。
熊本中央署などによると、発覚のきっかけは、男が昨年7月に天草市で起こした窃盗事件だった。キャットフードなど約40点(約1万6千円相当)を万引した窃盗容疑で、県警に逮捕された。男は「木村」名義の運転免許証と、「中村」名義のマイナンバーカードを所持していた。
県警は、男を「木村」として窃盗容疑で調べ、「中村」名義のマイナンバーカードを持っていた経緯を追及すると、「『中村』名義で生活保護を受給している」と供述。捜査を進めると、本名は「中村」で、「木村」は偽名と分かった。
さらに、男が1986年、別の刑事事件で逮捕、起訴されていたことも判明。当時の調べに、男は一貫して「木村」と名乗り、判決も受けた。ところが、「木村」の戸籍は存在しなかったため、記憶喪失で戸籍が分からない場合などに申請する「就籍許可」を熊本家裁に申し立て、“合法的”に「木村」名義の戸籍を取得した。
男はその後、2011年ごろまで関東で運送業などに従事した後、熊本市に戻り、「就労困難者」として本名の「中村」で生活保護費を受給し始めた。しかし、生活が苦しくなり、「『中村』で働けば生活保護費が減額される」と考え、偽名の「木村」で働いていたという。
「木村」の戸籍取得について、男は「86年の逮捕当時、記憶がもうろうとなっていて、なぜか自分の名前が思い出せなかった。『木村』という名前がとっさに浮かび、調べも裁判もそのまま進んだ」と供述したという。
県警が調べた結果、男が「二重戸籍」を悪用したケースは他に確認されなかったという。捜査幹部は「二重戸籍を悪用した事件は、全国でも聞いたことがない」と驚いていた。(中島忠道)
起訴状によると、男は2016年3月から19年7月まで、給与収入があるのに、熊本市に届け出ず、生活保護費計約423万円を不正に受給した疑い。
熊本中央署などによると、発覚のきっかけは、男が昨年7月に天草市で起こした窃盗事件だった。キャットフードなど約40点(約1万6千円相当)を万引した窃盗容疑で、県警に逮捕された。男は「木村」名義の運転免許証と、「中村」名義のマイナンバーカードを所持していた。
県警は、男を「木村」として窃盗容疑で調べ、「中村」名義のマイナンバーカードを持っていた経緯を追及すると、「『中村』名義で生活保護を受給している」と供述。捜査を進めると、本名は「中村」で、「木村」は偽名と分かった。
さらに、男が1986年、別の刑事事件で逮捕、起訴されていたことも判明。当時の調べに、男は一貫して「木村」と名乗り、判決も受けた。ところが、「木村」の戸籍は存在しなかったため、記憶喪失で戸籍が分からない場合などに申請する「就籍許可」を熊本家裁に申し立て、“合法的”に「木村」名義の戸籍を取得した。
男はその後、2011年ごろまで関東で運送業などに従事した後、熊本市に戻り、「就労困難者」として本名の「中村」で生活保護費を受給し始めた。しかし、生活が苦しくなり、「『中村』で働けば生活保護費が減額される」と考え、偽名の「木村」で働いていたという。
「木村」の戸籍取得について、男は「86年の逮捕当時、記憶がもうろうとなっていて、なぜか自分の名前が思い出せなかった。『木村』という名前がとっさに浮かび、調べも裁判もそのまま進んだ」と供述したという。
県警が調べた結果、男が「二重戸籍」を悪用したケースは他に確認されなかったという。捜査幹部は「二重戸籍を悪用した事件は、全国でも聞いたことがない」と驚いていた。(中島忠道)