書きたかったカエルとの生活

仕事から家に帰る夕暮れの時や、ご近所が静が眠りにつこうとしている頃。玄関アプローチの植え込みに青蛙が１匹鎮座して2ヶ月ほどになりました。玄関のライトに集まる小さな虫たちが食料のようです。アオちゃんと名前をつけました。
昔十数年前、ここに越してきた春、青蛙たちはぴょっこと跳ね回り、大きな牛蛙の声もありました。海につづく前の川には、中州の藻につかまるようにおたまじゃくしが生まれ、小さな小魚の群れもありました。時が経つにつれ忙しさの中に季節も忘れ、その声も姿も忘れていました。
それから久しく、この時期にこのアオちゃんが現れました。夏のさかりに優しいシャワーを庭の水撒と一緒に注ぎ、消していく門灯も点けて出掛ることになりました。
帰宅すると、玄関の壷植え植物に隠れたり、壁のサイディングの隙間に張り付いています。９月に入っても暑い日がつづき食欲旺盛のようです。そんなある日、洗車と庭の雑草取り兼ね心地よいシャワーをあげました。アオちゃんは喜んでガレージで跳ねています。光の強い午後です。時々何処に行ったか探してみると、雑草のゴミに隠れたり、車の下で日差しをよけて溜まった水で休んだりでました。そろそろ車の移動の時間です。アオちゃんを車の下で確認、エンジンをかけずサイドをはずし、勾配を利用して「ジーとそのままそこにいてね」とスタート・・　　　　　・・アオちゃんはすごい悲鳴を上げて天国へ行きました。何で今までジートしてたのに動くの・・・ごめんね・・悲鳴は高く長い・・ブレーキ音の様でした。そして涼しくなって秋が来ました。今は門灯も消えています。