「禍福は糾える縄の如し」
という言葉が降りてくる。
「禍いも福も縄のように表に出たり、裏に出たりする」
という意味なんやと思う。
リーマンショックの12年前、ボクの会社は倒産し、ボクは会社とともに破産した。
その年、倒産した会社が2万6千社、破産した人は26万人だったと思う。
それから、10年、ボクは9回職を変えた。
長いトンネルの中を彷徨い、自暴自棄に悩まされた。
12年前、カミさんが折り畳んだ小さい紙をボクに手渡した。
「御守だから、財布に入れときなさい」
ボクはコクンと頷いた。
先日、財布に入った御守を開いた。
御守には、ボールペンで、
「大丈夫」
と書いてあった!
涙が出た。