神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

たつたひとつの夢のために[4]

2018-10-01 05:40:38 | 短長編小説
弁護士との謁見
・・・衝撃だった

望美は俺の手を握りしめながら
涙を流しながら質問を続けた


望美の兄が殺されたのは
幼なじみの親友か悪い仲間とつるみ

前かごやカツアゲで
いつもお金を盗む行為を繰り返していたが
その日は上手くお金が集まらず

そんな中でリーダー格の少年が
望美の兄と幼なじみの少年に

『確かお前の幼なじみって検事の息子居たよな・・・』

そこから話しが広がり
嫌がる少年を拘束して携帯を奪い
望美の兄に勝手に電話をして

金を要求
『持ってこないなら、お前の幼なじみ海に沈めるから!』

その言葉で望美の兄は
自分で持っていたお金を持ち約束場所に行った

幼なじみの少年は既に
彼らにサンドバッグ状態にされ気を失っていた

望美の兄が彼らにお金を渡したが
金額が少ないとモンクを言われ集団リンチを受けた

その最中幼なじみが意識を取り戻し
望美の兄の上に覆い被さり助けようとした

それを見て奴等は二人を解放したが

二人ともとてもじゃないが
自分で何かを出来る状態では無く

少年は壊された携帯に手を伸ばし

119に電話をして再び気を失った

幼なじみの少年が目を覚ましたのは
病院のベッドの上だった

少年はぼんやりした意識の中でアレは夢だったのか?
とも思ったが直ぐに記憶が戻り

側に有ったナースコールのボタンを押した

直ぐに医師と看護師が駆けつけた

その中に見慣れない大人が二人居た1人は背広姿
後1人は制服を着た警官だった

その瞬間少年は悟った

そして一言
『あいつは、アキラは無事ですか・・・』
か細く震える声で聞いた

警官は
彼は救急車の中で亡くなった・・・

ソレを聞いた少年は泣く事も出来ず言葉を失った

少年はかろうじて命は救われたが下半身不随の身となった

望美は一語一句聞き流さないように
俺の手を握りしめたママ聞いていた

望美の兄は内臓破裂
救急車の中で吐血

割れた皮膚から血が止まらなかったらしい

幼なじみの少年は
リンチにより
大切な幼なじみを失い
ショック状態になり

聴力と言葉
そして片目を失った

ある程度回復したのちに
少年は事件の全容を
ノートに書き出した

その後グループの連中は
全員逮捕された

あれから1年少年達全員に判決が下された

幼なじみを含む5人の17才から19才の少年達

幼なじみ以外の少年達は全員少年刑務所へ送られた

幼なじみだけが更正施設へ送られた

幼なじみの少年はアノ事件後
体力は回復したが
両足がマヒして歩く事もできなくなった


望美が知りたかった事は

幼なじみの少年の弁護を先生が受けた理由・・・だった

すると弁護士は普通は話してはいけない事だけど
依頼主からもし望美ちゃんがここへ来たら全て話して欲しいとお願いされていたので
全て話した

幼なじみの少年の弁護依頼は

望美の父親から依頼が有ったから引き受けたと話した

ソレを聞いた望美は
目を真っ赤にした状態で
ニコリと笑い
「先生弁護を引き受けてくれて、ありがとうございました」と言った

俺には望美の父親が・・・
なぜと言う思いがあったが

それでも望美が少し笑顔になり弁護士に頭を下げたので

この答えは望美本人が
望んだ結果なのだろうと
少しだけ納得した

全てはその笑顔がものがたっているそんな気がした

その後・俺達は望美の涙が乾いてから事務所を後にした・・・

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少年達による集団リンチで・・・確かに・・・

今から1年位前にテレビや新聞を賑わせていた

朧気(オボロゲ)ながらに覚えがある

何も無い俺の日常の中で
多分始めての衝撃だった

俺はなぜだか解らないが
この少女を守りたいと思ってしまった

ソノ日はとても・・・
とても・・・寒く

悲しい日だった

⇛⇛⇛⇛⇛続けば良いね~~~



ではまたね~・・・あれッ!