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読書の森

懐メロのさそい^_^

ぐっと冷え込んできた夕べ、昔の歌を口ずさみたくなります。

私の青春時代(中学生の頃)の歌、半端に古くありません。昭和36(1961)年、故守谷浩が歌った歌なのです。
曲名は『月のエレジー』🌓

その年の紅白歌合戦の出場者及び歌ですよ。
司会の故高橋圭三さん、覚えてらっしゃいますか?

振り返ると、かなり大変な年でありました。ケネディ大統領就任の年でもあります。
この年の大ヒット曲と言えば九ちゃん(故坂本九の『上を向いて歩こう』で、今も世界各国で歌いつがれる名曲です。

それにしても出場者に「故」を付けねばならないのは寂しいですが。

『月のエレジー』は全然趣き異なります。
覚えてる方も少ないでしょうが、私にとって何故か胸キュンの曲なのであります。


「胸と胸を合わせ 誓いあった恋も
今じゃ遠い思い出になってしまったね
何処に行くのか恋
何処にいそぐか恋〜、、」

守谷浩の澄んだ高い声が悲恋の歌にとても効果的でありました。
私立のオマセな同級生、「ええ?胸と胸合わせてってどんなの?」とか目をキラキラしてるんですが、、、、。

私なんとなくそんな気になれなかった。
何故なら、もはや絶対会えぬ男子の思い出が蘇ってきたからなのです。

でも「胸と胸を合わせ」てもいなきゃ「恋」というものでもありません。
その子は私より4つ下。そして当時死に至る結核性の病いにかかっていたのです。

「だめだ!結核病棟の近くなんか行っちゃダメ!感染るから」
「行くの!だってもう殆ど治ってる人よ。面白そうじゃん。意地悪な事ばっか言うから困らせてやる、年下のくせに」
知り合いになったばかりのその病棟の人を訪ねるんだと、私が口走った途端にガーンと顎に凄いアッパーカットをくらった。

「ウッソ!」(よその男の人に殴られたの初めて。こんな凄い力出すの?)
呆然としてる私に彼は言った。
「君と僕は四つしか違わない。威張るなよ」
「、、、」
晩秋の星のきれいな夜、郊外の病院の一室。女子部屋なんですが中にいるのは皆中学生以下、子どもという事で出入り自由だった。木造の部屋はオレンジ色の光に包まれて同室の女の子は口開けて私たちを見てた。

ちなみにその子小4、同室の女子小6、私中2でありました。
三人は整形外科のナースステーション公認の不良(?)少年少女でいつも一緒に病院の廊下を松葉杖で動き回っていたのです。興味津々で他の病室を訪れて大人の生態を探っておりました。それぞれの親は非常に困って「こんな子に育てた覚えない」と嘆いてましたが何故か病院の人は甘いかった(後で訳がわかったのです)。
年下の癖にやたらと生意気なその子に腹を立てた私、何故かその後その子を意識してしまったのです。退院が近い頃でした。

別れの日、同室の女の子とは退院後もお付き合いしようと住所を教えあっていたのに、その男子とは何も話せず、ただその子の大きな澄んだ目が自分を見つめるのを感じてただけ。

そのあと、その子が死病にかかっている事を知りました。そしてどうも私たちの手術は失敗だったという事も。
それを承知で看護婦さんは甘かったのか?今となっては謎ですが、当時の病院は非常に制約が緩いところでした。

これが私の初恋らしいです。年下から始まってしまい、同級生のように上の人に憧れるという事がなかったのでした。
全部悲恋(^ω^)なので好きな懐メロも悲恋ものが多いのであります。
まあ大体懐メロは悲恋が多いものですが。


先日の鳥手羽肉、冷凍しておいて今日クリームスープでいただきました。
暖かくなりました❣️

読んでいただき心から感謝いたします。

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