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読書の森

幸せの形 重松清『バスに乗って』

「しあわせ」は主体的に感じるもので、客観的に恵まれても本人が「私って不幸🫤」と思ってれば不幸せ、周りから「みっじめー」と見られようと自分が幸せだと思ってれば幸せ、と意地を張ってた私。

最近考えを改めてます。やっぱり客観的に見て幸せ(健康に恵まれ愛する家族と共に暮らしてそこそこ経済的に恵まれてる状態)だと自分も幸せなんだ、としみじみ思います。

とは言え昨今の社会事情は、多くの人にとって「しあわせ」と感じられない状況ですよね。


そこで以前もupした本の中で「あゝこれも幸せと言えるなあ」と思えた一編。
重松清の『バスに乗って』を紹介します。

小学5年の男の子が生まれて初めて一人でバスに乗るところから始まる物語。
サッと読んでしまうと「何これつまんない」と感じる体験談。じっくり読むとジンジン響いくる。

一人っ子の少年の家庭が経済的に余裕がない。
子供思いの両親だがギリギリのところで生活を保っている。ただ、その子は親の愛に満たされたいるのでスクスク健康に育っていた。
ところが、優しい母は突然病いにかかって入院してしまう。
父親は仕事が忙しくて見舞いに行けない、そこで子供一人でバスに乗って母の入院先に通うのであった。
バスに乗るには当然運賃がいるが、ギリギリの家計でバス回数券代金が捻出出来ない。
男の子は悩んでる。乗客は勿論いつも乗るバスの無愛想な運転手も子供の事情など無関係と言う顔をしている。

今どきは、ありそうなシチュエーションですが、ホッとする小さな思いやりでこの男の子は窮状を救われたのです。

読者の私もホッとします。かってサッと読み過ごした小説の一節に心を奪われる今日。
愛❤️よりも、金💍の世の中か、と殺伐とする事は多いけど、ささやかな親切でお金が愛に変わる事があるのだなぁ、と思います。

ただし、現実にはなかなか上手くいかないけどね。

鍋物でよく使うポン酢、Amazonで購入したらかなりの大瓶です。
このままだと中身が余ったままになりそうで勿体ないです。
そこで大根と鶏骨付き肉の煮込みをポン酢、酒、砂糖、生姜で煮込んでみました。
さっぱりとした味で結構いけますよ❣️



読んでいただき心から感謝いたします。

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