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読書の森

藤沢周平 『おとくの神』

昨日昔々友人から貰った古〜い誕生日プレゼントをお見せして、恥ずかしいです。
恥ずかしついでに、もっと以前亡母からプレゼントされたブローチをupしました。
別に意味を持たせてはないですが、なんとなく大切な場面だけに使ってます。風に立つ少女というイメージです。

高価なモノでないけど、捨てきれない思い出の品物、年代物でも処分出来ない家具家電をお持ちの事と思います。
断捨離ばやりですが、モノが溢れて困らないなら、今は一気に処分する業者が多くて手間暇かける事ないと思います。

さて、blogの題名『おとくの神』は昔読んだ短編で心に深く残っているものです。

🌼怠け者で浮気癖のあるどうしようもない亭主を持ったおとくさん、大女で美人とは言えないけど働きもので力仕事(今のよいとまけ)をして家計を支えてます。
亭主は女房が甘いのをいいことに好き放題でした。じっと耐えてたおとくの心の神様は何だったのでしょう?
それが二人が結婚する前に夜店で亭主が買ってくれた素朴な土のお人形だったのです。「年期が明けたら一緒になろう」と言う亭主の言葉と優しさを人形に託して大事に守っていたのです。
しかし、ある日又も浮気した亭主はおとくが離婚に応じないので、この人形を投げつけてバラバラに壊してしまいました。
同時におとくの思いも壊れて、彼女はさっさと出ていってしまうのです。
彼女が居なくなったら、明日から食べていく事も出来ない自分にやっと気づいたその男、大声でおとくの名前を呼んで戻そうとします。
しかしもう二度とおとくが戻る事が無かったのであります。🌼


よく「長年大事に使っていた道具や家電が壊れた時、その家に何か変事が起きる」と言う話を聞きませんか?
私も経験してます。移転せねばならなかった時、愛用していた電気釜が(耐用年数内でしたが)音を立てて壊れたりetcありますね。

その反対に離れてくれない道具はありませんか?処分したつもりの文房具や衣類が隅から出てきたり、、。
私の持ち物でその代表が上の写真のごく小さな目覚まし時計です。形が可愛いのと小鳥の声で時を知らせるのが気に入って母の誕生日にプレゼントしたのです。うっかりしてたけど老眼の進んだ母に文字が小さかったので、部屋の隅に置いてました。古いので処分する箱に入れて置いたら、移転の前日突然箱から小鳥の声が鳴り止まなくなりました。慌ててボッチを押して音を止めました。
時計の教会の時計塔の部分がボッチになっていてそこを上げておくと鳴る仕掛けです。自然に上がったのでしょうか?
不思議な時計で今も自室に置いてあります。

『物のこころ』と言うblogを以前upした事があります。「だだくさ」(生まれ故郷の方言で粗末にモノを扱う事)にするよりモノは大切にした方が「物の神様?」は喜ぶようです。

「モノじゃないよ、こころだよ」と若い頃考えて随分と「だだくさ」な事をしてしまいました。
人の心も物も大切にしたいと身に沁みて感じていますが、気がついた時婆さんだったのでした、トホ。

今日のおまけ。
鳥手羽先の料理で酢と醤油、砂糖、酒、生姜、ニンニクを合わせた汁で煮込むだけの料理です。事前に手羽先は熱湯でサッと茹でると臭みが抜けます。ヘルシーな料理で美味しいです。

読んでいただき心から感謝いたします。

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