著者は日本IBM勤務の傍、警察庁経済産業省のセキュリティ関連研究員を勤める。
つまりセキュリティ管理のバリバリの現役である。
本著の中で、ネットを通じて個人情報が侵されるあらゆる実例が出ていると見てよい。
パスワードの管理の仕方、SNSの安全な使用方法、ストーカーへの対応、サイバー犯罪への対応策が、非常にリアルな被害例を通して理解出来る。
ただ、絶対漏れないパスワードなどありえないし、いつ誰にでも見られているなど意識し出したらSNSを止める以外にない。
又、クラウドなどに載せる個人情報は、その客の責任において対応する事になる。
SNSもクラウドもネットバンキングも、使用している人が生活の為、生活の潤いの為の必要に迫れて使用している。
便利だ、面白い、と気を緩めて喜んでいると恐ろしい落とし穴が待っている事が多い。
私自身も落ちた穴である。
気づかないのは自己責任になる。
「せめて、事前に警告が出る様にして欲しい」というのは甘い。
しかし、個人の力で護れる程ネットの網は単純ではない様だ。
管理する組織の守りの堅さを今以上にして欲しい。
管理者としての責任を果たして欲しい。
ネット倫理、マナーですね、これを最初から叩き込んだ管理であって欲しいと思う
さて、本著にも出ている怖〜い例を挙げてみる。
先ずカメラ。
上空を飛ぶ飛行機をスマホで撮ろうなどとしてる私など、まっさにバカ者である。
この飛行機の位置情報及び写してる自分の位置情報はバッチリ分かる事になり、危険がいっぱいだからである。
こういうおバカは別として、スマホで夕食を撮影してSNSに出すと住所が漏れる恐れがある。
スマホの写す位置情報をマップで検索出来るアプリがある。
防犯カメラによっても顔認証が出来る現代は晒され見られる時代である。
これを知りながら写真をさらけ出す自分は何だろうと思ってしまう。
又、パソコンやスマホに内蔵されているウエブカメラで持ち主が着替える様子を撮影する(!)という例もある。
要求に従わねば写真を公開すると脅す事件があったそうだ。
まさに何でもありの時代である。
対応方法としては位置情報のやカメラの
on、off を適切に操作する事がある。
もちろん直接でなくデジカメを使用するのが安全性が高い。
本著で示す防御のワザはそれほど難しくはない。
ただし、これで万全とは言えないのである。
一旦個人情報が流れたとしても、慌てずに自己の損失を最小限にする事が必要である(私は目下奮闘努力中)。
本著は事細かに事例を挙げて親切丁寧に対応策を述べている。
ネットを護るスキルを学ぶ上でお勧めである。
ただし、完璧に護れるかと言えば、かなりネット生活がストレスフルになると思う。
一つ一つ紹介出来ないのは残念だ。
だが護る方法は個々に調べる事が可能と思う。
これら個人情報を最後に護るのは本人以外の誰でもない。
ネットに限らず、通信における個人情報はかっての様に優しく保護されてはいない。
逆により大きな組織の情報の保護は優先される。
潰れれば、全体が危ういからだ。
その組織が大事なパーツである個々人の情報を守り、ネット利用者の自縛が取れた時、組織はより強固になるのではないか。
読んでいただき心から感謝です。ポツンと押してもらえばもっと感謝です❣️
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