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「お久しぶりね」という小柳ルミ子の歌がある。
昔よくカラオケで歌われた、リズム感のある華やか歌だ。
歌手は好きではないが、この歌は好きだ。
久しぶりに昔の恋人と会った女心を、ジメジメせずに陽気に謳っている。
好きな二人は時の経つのも忘れ語り合う。
それでも女は「さよなら」を告げて、その場を去って行く。
何で別れる事になったのか
どれ程の仲だったのか。
二人はそれぞて独り身なのか。
歌詞は謎を秘めている。
ただ
「もう一度、もう一度生まれ変わって
もう一度、もう一度巡り会いたいね」
のリフレインが、切ない。
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この歌が出た頃は、この軽さや明るさが嫌いだった。
真剣に恋をしていたら、こんな歌出来ないと思った。
しかし、年を経た今、これがいいなと思う。
どんなにお互いが好きでも、別れてしまう二人はいる。
二人だけの事情ではなく、どうしようもない運命の力で離れてしまう。
それを恨むでもなく、嘆くでもなく、
「生まれ変わって会いたいね」とにっこり微笑む。
相手にすがり付いて離さない女より、余程相手を愛してるのではないか。
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古い歌ですが「二人でお酒を」とか、
この「お久しぶりね」とかやたら口ずさみたくなる暑い夜です。
べったりと熱い関係より、会ったら嬉しい関係の方が好みになりました。
こんな事言う余裕なんて後少ししか持てないかも知れません。
まっ、人恋しいのでしょうかね。
ともあれ、まとまった物語を書く目標だけは忘れないでおきます。
物語はいつも巡り会えるのです。