韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

責任の取り方

2005-12-08 10:00:32 | 情報セキュリティ
 このブログでたびたび取り上げているマンション・ホテルの耐震強度偽装事件ですが、報道をみていていつも感じることは、この問題に対する責任の取り方です。

 利害関係者がそれぞれに自分には非がないあるいは、自分の落ち度を全面的には認めないという主張を繰り返すばかりで、被害を受けた側からみれば、本当にやりきれない状況だと思います。

 本来、きちんと責任を取るべきマンション販売会社の社長は雲隠れ、建設会社は倒産では怒りの持って行きようがないという状況です。

 情報セキュリティについて振り返ってみると、このような構図が起こりうるのは予想できるのですが、一つだけ違う点があります。というのも、自分が管理している情報機器(PC等)がセキュリティ上の弱点を突かれて被害にあってしまうと、今度はそこを踏み台にされて、意図せずして自分もセキュリティ侵犯の加害者にされてしまうことです。

 もっとも、お気づきになった方もあるかと思いますが、厳密に言えば欠陥マンションの件でも、、周囲に迷惑を及ぼす(地震で倒壊の)恐れがあるという建物の所有者に意図せずしてなったために生ずる責任というものがありますので、本質的には変わらないという考え方もできます。

 しかし、情報セキュリティの場合は、その被害がネットワークを通じて世界中に及ぶという点が大きく異なります。もし、自分のPCが以前に紹介したボットにされてしまった場合には、攻撃者の意図通りにあやつられ世界中に影響を及ぼす迷惑行為に加担することになるわけですから、これは大変なことです。

 残念ながら、一般の方たちの認識はそこまで追いついていないのが現状です。コンピュータウイルスと言えば、せいぜい自分のPCが正常に動作しなくなって迷惑する、あるいは自分のPCの中の情報を盗まれるというくらいの認識しかないのではないでしょうか。

 悪意を持った攻撃者の指令のもと、ボットと化した世界中のPCが特定のWEBサイトを攻撃しているというイメージが頭の中にできるようになってもらえば、これがもっと一大事だと理解してもらえるはずです。

 情報セキュリティの問題点には、こういう側面があるということがわかってもらえれば、私としても望外の喜びです。

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