あまりの孤独な作業に耐え切れなくなった若旦那の帰還
若旦那「ちょっと、誰か一人来てえな!」
大さん「新川行ってくれ、あとはやるから」
既に片側を済ませた大さん、ここはお言葉に甘えることにしましょう。
新川「わかった、じゃあ行こうか」
滝二のピロティでダンボールを敷き若旦那は作業をしていたようです。
何せ、この日は雨。コンディションは最悪でした。
若旦那「どんどん作るのはいいが、全然乾かんな」
新川「ほしたらさ、隣の教室で暖房きかして乾かすってのはどうよ?」
若旦那「なるほど!その作戦でいってみよう」
うちの部室はプレハブ教室の二部屋あるうちの一部屋を借りています。
もう一部屋の教室は授業などで使われているのですが、
掃除をするという前提の下で使わしてもらうことにしました。
こうして若旦那は塗装、新川は乾かすといった具合に役割分担がなされたのです。
大さん「側面部分完成したで」
大さんも合流し、塗装作業を手伝います。
大さん「それにしても、若旦那のスプレー技術はすごいな。ムラが無い」
若旦那「まぁ、昔色々やってたからな」
大さん「何やってたん?」
若旦那「落書き」
大さん「・・・そんな時代もあったんか」
若旦那「嘘や、嘘!信じんといてぇな!」
とまぁ、こんな感じにわきあいあいと作業は進んでいきました。
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教室に並べられた材料の数々、ただいま乾かし中。
大さん「乾かないな」
新川「というか、いい加減臭い」
若旦那「それじゃ、窓開ければええ。それから扇風機持って来い!」
新川「せ、扇風機!?」
若旦那「そうや、風を起こして乾燥させるんや!」
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ぶーんっってな具合に扇風機を回します、リボンがキュートですね。
乾かす間、若干暇な三人。
とりあえずそこらへんの物をネタにして会話を繋げます。
若旦那「ちょっと、これ見てよ。床にスプレーかからないように作った、このダンボール」
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底の部分が全部真っ黒に、どうしたらこうなってしまうのか?
新川「うわ、習字に使う『硯』やね。これじゃあ」
大さん「こんだけ下に付いてたら、そら5本も使うわな」
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総スプレー数5本+ミニ、残ったのは一本のみです。
そんなこんなしている間に全ての乾かす作業が終了しました。
若旦那「じゃ、早速組み立てようか」
新川・大さん「おう!」
ここからは写真メインで進めていきます。
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まずは側面の部分、片側を床に寝かせます。
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次に底の部分を釘でつなぎ合わせ。
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側面のもう一つの片側も釘で打ちつけてあわせていきます。
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下から見上げる感じに撮影してみました、このラックの大きさが伝わってくる一枚です。
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次に一番下の前面の部分を打ち付けます。
これを見るとめくりの構造にどことなく似ている気がしますね。
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今度は反対側、屋根の部分です。
長さの違いが判明しちょっと困惑しましたが、なんとか調整することができました。
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そして物を置く部分を一枚づつ挿入し、打ち付けていきます。
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とまぁ、こんな具合に全部を挿入することができました。
・・・。
あれ?
新川「一枚余ってる・・・」
若旦那「うわー、作りすぎたー!!!」
この一枚は後に奇跡を起こすことになります・・・。
さて、ここで一旦小休止。立ててみることに。
新川「すげぇ・・・」
大さん「まさか一日でここまでできるとはな」
若旦那「あぁ、ラストスパート。気合いれていこうや!」
大さん・新川「おう!」
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一番上の部分に盾を置くスペースを作るため、平らな板を打ち付けていきます。
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こんな感じに設置完了。
さて、残る問題はこの
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余りの板です。
どうしたものかと頭を悩ませる三人。
そんな時、ふと大さんの目が底の部分に向かいました。
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前面で隠してはいますが、そこには構造上どうしてもできてしまう窪みがあったのです。
大さん「・・・この部分綺麗じゃないな」
若旦那「確かに」
新川「いっそのこと蓋しちゃえば?」
・・・。
大さん・若旦那「それだ!」
+
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大きさはピッタリです!
残す作業は最後の釘を打ち付けるだけとなりました。
大さん「まずはわしから」
トントントン!
今日一日の出来事が皆の脳裏によぎります。
新川「次は僕が」
どれだけつまづいても最後まであきらめませんでした。
カンカンカンカン!
若旦那「最後は俺が!」
今、ラストの一打が打たれます。
ターンッ!
・・・。
~ラック・完成~
次回、ラック作り最終章
GIF動画作成はこのサイトを利用させてもらいました、ありがとうございます。
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