クリスマスイヴの日に『鬼畜』とは...(。>ω<。)

2017-12-24 21:38:52 | Weblog
イヴの日にテレビ欄を見たら『鬼畜』の文字が飛び込んできた。

ドラマを観たけど時代だね。

アマルの記憶にある『鬼畜』は昭和53年の野村芳太郎監督の作品。
竹下宗吉を緒形拳、お梅(宗吉の妻)を岩下志麻、菊代(宗吉の妾)を小川真由美の実力派俳優陣が演じた映画で今夜のドラマは映画と比べると残酷なシーンは形を変えて随分柔らかく描かれていたね。子供への虐待やドラマを引き金に犯罪を誘発する模倣犯などへの配慮なのかな。

映画では末子の次男(1歳児)の庄二にお梅が炊飯器の蓋を開けて飯を口の中に無理やり押し込むシーン(岩下志麻も鬼になっていた)。
その後、ぐったりして寝ている庄二の顔の上に印刷機にかけるビニールカバーが覆われる姿を傍観し(憎き愛人の子など死んでしまえばいいと窒息死を願う目つきの)お梅の姿。

宗吉は長女の幼い(3歳の)良子を遊びに行こうと東京タワーの展望台に連れて行き、置き去りにするシーン。

展望台から外の景色を眺めて はしゃいでいる良子に宗吉は
「何か(アイスだったかな?)買ってきてあげるからここで待っていな」と云い
「うん」と無邪気に答える良子。

親(おとうちゃん)を信じ切っている純真無垢な幼子を見捨てる鬼畜の姿。
良子が展望台から外を眺めている後ろ姿が映し出され
宗吉は良子から逃げるように展望台の下りエレベーターに乗り込み、
エレベーターのドアが左右両側から閉まりながら良子の姿も見えなくなるシーンは泣き叫びたくなった。

あれは山手線だろうけど
自宅へ逃げ帰る宗吉が(車中からさっきわが子を置き去りにしてきた東京タワーが映され)展望台をうつろに眺める宗吉のカットもあり胸が締め付けられた。

寝ている長男の利一を(福井県の東尋坊の)崖からかかえて落とすシーンも血の気が引いた。

そんなむごい、人でなし、鬼畜の姿を描いた(松本清張の)作品は一生忘れられないんだけど
そんなドラマをハッピークリスマスイヴ時に充てるなんて...

映画では若き日の蟹江敬三(印刷工の阿久津)、大竹しのぶ(能登南警察署の婦警)も記憶に残ってるなあぁ。

ちょと急にカキコしたくなりました。

でも今晩のドラマでは映画にないシナリオが付け加えられていて、お梅(常盤貴子)が最後に良心の呵責から服毒自殺を図ること。宗吉(玉木宏)は服役し、残された2人の子供が宗吉の帰りを待っている親子の情・温かさが加えられ映画より救われる終わり方で溜飲が下がる思いがしました。


鬼畜(予告)


映画:鬼畜 感動シーン  原作:松本清張 主演:緒方拳


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