モーメント法によるアンテナシミュレーションについて検討を続ける。
離れた区間での値 では、分割数 M が少ないうちから収束するものの精度が途中で頭打ちとなり、区間が短くなるほど精度が悪くなる計算結果がえられた。
それは、桁落ちが起きているから。数値積分される式で、区間が短くなると第2項の値が卓越する。ところが、重み関数の頂点をはさんだ対称の点の値をr' と r'' を考えると |r-r'| と|r-r''|の値はほとんど同じだから、r'とr''での式の第2項の値は符号が逆で値がほぼ同じとなる。素直に計算すると、そこで桁落ちがおきてしまい、計算精度が損なわれてしまう。