前回実験したJoule thiefの回路だが、電池がへたってくると終いには、このように点滅するようになる。点滅といっても発振が起きたり止まったりの繰り返し。
発振で電力を取り出していると電池の電極回りの電解質が消費されて電圧が下がり、ついには発振を維持できずに停止。すると電解質の拡散により電圧が少し回復し、ノイズか何かをきっかけに発振開始。というのを繰り返しているのだろう。
前回実験したJoule thiefの回路だが、電池がへたってくると終いには、このように点滅するようになる。点滅といっても発振が起きたり止まったりの繰り返し。
発振で電力を取り出していると電池の電極回りの電解質が消費されて電圧が下がり、ついには発振を維持できずに停止。すると電解質の拡散により電圧が少し回復し、ノイズか何かをきっかけに発振開始。というのを繰り返しているのだろう。
前回のシミュレーションでは、出力段を電流源で駆動してトランスリニアバイアス出力段の振る舞いを調べた。
今回は、初段・電圧増幅段まで含めたゲイン20dBのパワーアンプを構成。
初段は、2SK117の差動、電力増幅段はカレントミラー負荷というありきたりの構成。使ったトランジスタのモデルは、2SK117 GRはトラ技で配布しているもの。パワートランジスタの2N3055, MJ2955はON Semiconductorのサイトから入手。他は汎用トランジスタ2N2222, 2N2907でLTSpiceに付属のものを利用。
トランスリニアバイアス出力段のアイドリング電流が400mA程度になったことに合わせ、ダーリントンPPではアイドリング電流が420mA となるバイアス電圧3.1V (AB級)にして比較。1kHz 2V p-p 入力時の出力のFFTで歪成分を見ると以下の通り。低次の歪に大きな違いはないが、高次の歪は、通常のダーリントンが高い周波数成分まで続くのに対してトランスリニアバイアスだと速やかに歪成分が落ちて行くのが好ましい。
ただし、トランスリニアバイアスでのオープンループゲインはこのとおりで、いったん位相が回ったあと戻る複雑な振る舞い。この回路定数でこのモデルだと発振はしないが実際に物を作った時にどうなるのだろうと気になる。