ジュールシーフ回路の発振の原理を考える。
どういう仕組みでトランジスタがターンオフするのか、しばらく考えて次のような仕組みだと気づいた。
次の図は、LTspiceでトランジスタのコレクタ電流(赤)とベース電流(50倍 水色)、ベース電圧(青)とコレクタ電圧(緑)を表示したもの。
まずは、L2に電流はたいして流れていないが、ベース電流 Ib は流れ始めたところから始める。ベース電流が流れたのでコレクタ-エミッタ間は導通し、コレクタ電圧は0V付近だ。だがコイルに急には電流が流れない。そこから徐々にコイルに電流が流れ始め、コレクタ電流Icとしてトランジスタに流れ込む。Ic < Ib * hfe の間はトランジスタが電流を全部流せるのでコレクタ電圧は0V付近にとどまる。ところが、Ic = ib *hfe を超えると、それ以上電流をコレクタに吸い込めないので、コレクタ電圧は急上昇する。L2へかかる電圧の変化はL1に反映され、ベース電圧が下がりベース電流が減少し、ということでコレクタ電流が流れなくなる。が、コイルは電流を流し続けようとするのでコレクタ電圧は電源電圧を超えて跳ね上がりLEDが点灯する。コイルに蓄えられたエネルギーがLEDで消費されるにつれコイルに流れる電流は減りコレクタ電圧は下がると共にベース電圧は上昇し、やがてベース電流が流れ始める。で最初にもどった。