Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

関西日仏学館、ポエムを学ぶ夕方。

2009-11-05 | Kyoto sneakers since 2008
毎月第1週の水曜日に、『優雅なハリネズミ』著者であるミュリエル・バルベリさんの旦那様・ステファン氏が、無料で「フランス古典文学を読むクラス」を開催しています。
先日ミュリエルさんとは銀行でバッタリ会い(なんたる幸運!)、それがご縁でステファンさんとも夫婦ぐるみで知り合いになり、今回クラスに呼んでいただきました。

クラスが開催されている関西日仏学館は京大の向かいにあり、
そういえば最初にここに来たのは、奥様のミュリエルさんとシャネル日本法人社長・リシャール・コラス氏をゲストに迎えたシンポジウムだったなあと思いだす。
美しく機能的な建物です。

クラスには日本に住むフランス人も来ていました。
他の日本人たちも語彙力・文化度高かった。
文学のクラスをとるのなんて、実は大学の時以来!だったわたしは、言葉と音の美しさを探求する というこのアトリエを、たいそう雅なものに思いました。
思えば、フランス語は実用そしてDFP Affaires対策としてしか学習してこなかった、味気ない自分なのでした。

昨日の内容は、
ラマルティーヌの詩の、
qu'est-ce que la terre?
qu'est-ce que la gloire?
qu'est-ce que l'amour?
qu'est-ce que la vie?
(大地とは何か?
栄光とは何か?
愛とは何か?
人生とは何か?)
で始まる4つのパラグラフの音の連なりの美しさを音読したり、古典の単語の遊びを楽しんでみたり、様々に味わおう。という風流なものでした。

ステファン氏は、漢字にうつくしさを感じる感覚が鋭敏で、詩を読み解く際の表現においては、日本語の「風流」(風が、流れる)という語感がとてもお気に入り。
写真家としての活動では、「杲」(太陽と樹木)を多くテーマにしていたりするようです。
他には、「美は、大きい羊と書くのだと知って衝撃を受けた、なぜそうなんだろう!」などとも先日は話してくださいましたが、
日本人としての自分も、普段何気なく使っている日本語の面白さに、そういうかたちで再会できることをとても嬉しく思います。

京都は街の時間の流れがとてもゆるやかで、彼の内的世界のテンポにとても適しているのだろうなあと、優雅な知的世界を案内されながら思いました。
彼に限らず、知的世界を探求したい人にとって、京都の町並み、自然、これらは思考が自由に飛躍するのにとてつもないパワーを与えてくれるもののようです。



今日から3日間、久しぶりの東京に出張です。
京都と違った活気を楽しんできたいと思います。



photo・・・関西日仏学館入り口。ど真ん中で写真撮る迷惑なわたしの横をステファン氏のバイクがすりぬけようとするところ

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