Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

ムートン・ロートシルト 芸術とラベル 展

2008-03-22 | art... bijutsu
ワインラベル原画展です。
ロートシルトRothschild、つまりロスチャイルド家といったら、「ああ!」と思う人も多いかも。
六本木ヒルズ、森アーツセンターギャラリーにて、3月30日まで開催中。
Openingにて、ボトルの中身も飲んだ!おいしかったー、という友達のイチオシで見てまいりました。

自分のや誰かの生まれ年のワインを探す、という楽しみはよくありますが、ここでは「生まれ年のラベル」も豪華で、探し甲斐がおおいにあります。
シャガール、ピカソ、ベーコン、と大きなサイズの名作を多く手がける巨匠も、かわいらしいサイズのラベル用にキュートなデザインを提供していて、とても楽しい。
フランシス・ベーコンの作風がこんなふうになるんだ!というお洒落っぷりに目を見開き、
ジョルジュ・ブラック、サルバドール・ダリもとってもお茶目。
シャガールはさすがの色彩で遠くからでも目を引きます。

個人的にとっても心奪われたのは、デンマークのペール・キルケビーの描く葡萄色のふくよかな艶、色気。
コペンハーゲン生まれ(1938~)、自然史を学び地質学者でもあったとのこと。
あまりに繊細な色合いの濃さのためか、ラベルや葉書になるとわずかにあせてあまり目を引かなくなってしまいますが、原画の美しさといったら!
力強く優雅に湧き出す水の力が色になったらこんなふうになるのね、と飽かず眺め入りました。目が離せなかった。

また、大好きなニキ・ド・サンファルの元気な躍動感に思わずにこにこする。
全体のこのバランスが、とても心にくい感じ。
そしてマザウェルのどっしり芯の通ったタッチには落ち着きをもらえます。

小さな紙の中に踊る自由な空間、広がり。
物理的制約をあっさり超えて、豊かな世界が広がります。
味覚の喜びを表現した美しいラベル。
つられて中身の楽しみもすいすい進んでしまったことだろう・・・と思います。

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