ヤキモチ

ひとの「」話を聞いていて、改めて思ったけれど、
嫉妬という感情と付き合うのって、難しい。
使い方次第で、良くも悪くも、になるけど、そのさじ加減をはかる冷静さが、いつも保てるものとは限らない。。

ヤキモチがスパイスになる人ってすごいと思う。
私は、とても嫉妬深いけれど、基本が守りのキャラなためか（ あの、ほんとなんですよ・・・ ）、
たとえば恋人に他の女の子の話をされたりとか、駆け引きを仕掛けられたりなどして、
ヤキモチをあおられようとすると、それがわざとであってもそうでなくても、
一気に気持ちが退いてしまう。
その嫉妬から遠ざかろう、逃げよう、とすると、相手からも遠ざかってしまうという。。

しかし、場合によっては、思いきり、納得できないことについては言いたいこと言って、
相手にも言い分があれば、それをぶつけてほしいし、
とにかく思いきりやり合って、本音で話し合いたい。
トラブルって、そうやって克服していきたいし、
信頼って、そうやって作ってくものじゃないかと思います。
すくなくとも、私の場合は。。
人間が二人いたら、黙ってて何でも通じ合うなんてこと、100％じゃありませんもの。

あ、でも、恋人からは、ヤキモチやかれたいかなあ。。
程度はもちろんあって、常に見張られているような感じはイヤだけど。。
で、やっぱりガミガミ文句言われて、情熱的に仲直りしたい。

でも実は以前（学生の頃）は、こんなものじゃなく、恋人に病的なまでの嫉妬を抱かれる女性、
にひそかな憧れを抱いていた（「だけ」ですよ～）こともありました。
だって、そういう女性は、皆悪魔のように美しいんですもの。
もともとの姿かたちに加えて、彼女に焦がれる男の目には、「思い入れ」という魔法のベールがかかって、
より彼女を美しく見せる、という類の美しさですが。
自分だけのものにならない、そんな美女を愛してしまったときの、狂おしい独占欲は必然。

いい例は、カルメンですね。
「憎めば憎むほど、彼女が美しくなるから、殺した」、ホセ。
そして、その心情をひもといて、「十分それが理解できた」のは、
谷崎潤一郎が『痴人の愛』で主人公に語らせる、妖婦ナオミへの想い。

でもそれは、破滅的な女が見せる、刹那の魅力。
計算はなく、本能のなせるものです。
だから、皆がそのパワーに魅せられてしまう。
ふつうに幸せになりたい、一般女性がめざすべき美ではないでしょう。
そして、「ヤキモチ」ならかわいいけれど、「嫉妬」って漢字で書くと、とたんに重さがぐっとましませんか？！
そこまで想われるのは、幸せかもしれませんが、出来れば事件はなしにしたい。
今は、穏やかな幸せがイチバンだし、一番貴重とさえ思えるようになりました。
成長したかも