自分の祖先はどんな人たちで何に興味があったのか?どんな人生を生きたのか?
を、お恥ずかしいことにほとんど知らなかった(または聞いても覚えていなかった)のですが、最近良い機会があり、彼らの息遣いをほんのり感じることができました。
妹がテレビの影響かなんかで「香道を体験したい」とにわかに言い出したのがきっかけ。
母が二つ返事で、「それならばこんなのがある」とあっという間に木箱に入った伽羅の木片に始まり様々な香炉をいくつも出してきて、灰の上には雲母の板。
本格的に見える品々がとんとんと揃って感動。
母の母がお寺の出だったのでこういう道具が数々あり、形見分けにたくさんやってきた、ということを、そのとき初めて知りました。
なんでもきいてみるものだ。妹に感謝。
伽羅のうっすらした香の煙に焚き染められて、数年前に他界した祖母(先日亡くなったのは父の母)の人生に思いをはせました。
そして、着物編。
姉妹で着物を着て遊ぼう、という母案の計画が、数ヶ月前から練られてきました。
娘を3人産んだ祖母は、お正月ごとに娘たちに着物をつくっていたらしい。
その孫のわたしたちともなると、お正月にきちんと家で礼装をたしなむ、なんてことから逃れて気ままに過ごしてきたわけですが(母がもういい十分、と思ったのもあるみたいですが)、家には実は、そういうわけで着物たちが箪笥に眠っています。
今までも時たま折に触れて着せてもらってはいましたが、妹と2人で着こなしをあわせて愉しむ、というのは今回が初めて。
母の着物から着たいものを3人で選ぶ。姉妹2人で着た時の色合わせのバランスも、楽しく悩む。
着物の種類や格も、帯も様々。決まりごとがたくさん細かく、どれもTPOを考えた上で作られており、洋服を選ぶのとは全然わけが違う。しきたり・ルールを知った上でないと、本当には楽しく遊べない。ひたすら新鮮な気持ちでした。
K瀬先生にお花を習う奥様に電話でいろんなレクチャーを受けたりしながら、トーンの違うピンクをそれぞれ着ることに決まる。
帯はわたしが格上のを着せてもらい、お姉さんは得だなーと心のうちに思ったりする。妹、ありがとう。
そして、週末。
着付けがとても上手な近所の美容室で着付けをしてもらい(自分で着られるように習おうと思いましたがまだ到底無理)、母は髪だけセットして、揃って個人蔵の面白い作品が揃う、予約制のK社の美術館へ行く。富士山と月のモチーフ、安藤広重のシリーズが、館長の好み。季節柄、桜のモチーフも展示されていました。
偶然にもそこで、妹の幼馴染の家族であるI家の女性陣と出会う。
オリーヴ色のジャガーだよ!きれい!とざわめいた我々姉妹の前に降り立ったのは、90歳近くなってもお洒落な訪問着を優雅に着こなす、いつまでも若い、あのOおばあちゃまでした。
颯爽とその手をとって降車を助ける、紬をりゅうと着こなすH美おば様は、春風にのった香水の薫り立ちもがエレガント。
どこにつけるとそんな香り方になるのですか、
と訊くと、普段着が和装の彼女いわく、パルファムを結い上げた前髪に微かにつけるのだそうです。
ふうん!
紬を着こなし、こういう匂うような装いが似合う時が人生にくるのなら、そんなことも楽しんでみたいものです。
ご一家とお茶を頂いたあと、わたしたちは父と合流し、神社にお参りし、蕎麦懐石へ。
食事のさなか、痺れが辛くて次第に情けない顔になってくる姉妹・・・。
優雅な立ち居振る舞いは、まだまだ遠い。
けれど、意味もなく和装のお洒落。
そんな楽しい遊びを満喫できた幸福に、心からうれしさと感謝を感じた春の一日でした。
母の着物を着る、それは家族の歴史をまとった気持ちになれる、素敵な体験でした。
photo...わたしと妹。
を、お恥ずかしいことにほとんど知らなかった(または聞いても覚えていなかった)のですが、最近良い機会があり、彼らの息遣いをほんのり感じることができました。
妹がテレビの影響かなんかで「香道を体験したい」とにわかに言い出したのがきっかけ。
母が二つ返事で、「それならばこんなのがある」とあっという間に木箱に入った伽羅の木片に始まり様々な香炉をいくつも出してきて、灰の上には雲母の板。
本格的に見える品々がとんとんと揃って感動。
母の母がお寺の出だったのでこういう道具が数々あり、形見分けにたくさんやってきた、ということを、そのとき初めて知りました。
なんでもきいてみるものだ。妹に感謝。
伽羅のうっすらした香の煙に焚き染められて、数年前に他界した祖母(先日亡くなったのは父の母)の人生に思いをはせました。
そして、着物編。
姉妹で着物を着て遊ぼう、という母案の計画が、数ヶ月前から練られてきました。
娘を3人産んだ祖母は、お正月ごとに娘たちに着物をつくっていたらしい。
その孫のわたしたちともなると、お正月にきちんと家で礼装をたしなむ、なんてことから逃れて気ままに過ごしてきたわけですが(母がもういい十分、と思ったのもあるみたいですが)、家には実は、そういうわけで着物たちが箪笥に眠っています。
今までも時たま折に触れて着せてもらってはいましたが、妹と2人で着こなしをあわせて愉しむ、というのは今回が初めて。
母の着物から着たいものを3人で選ぶ。姉妹2人で着た時の色合わせのバランスも、楽しく悩む。
着物の種類や格も、帯も様々。決まりごとがたくさん細かく、どれもTPOを考えた上で作られており、洋服を選ぶのとは全然わけが違う。しきたり・ルールを知った上でないと、本当には楽しく遊べない。ひたすら新鮮な気持ちでした。
K瀬先生にお花を習う奥様に電話でいろんなレクチャーを受けたりしながら、トーンの違うピンクをそれぞれ着ることに決まる。
帯はわたしが格上のを着せてもらい、お姉さんは得だなーと心のうちに思ったりする。妹、ありがとう。
そして、週末。
着付けがとても上手な近所の美容室で着付けをしてもらい(自分で着られるように習おうと思いましたがまだ到底無理)、母は髪だけセットして、揃って個人蔵の面白い作品が揃う、予約制のK社の美術館へ行く。富士山と月のモチーフ、安藤広重のシリーズが、館長の好み。季節柄、桜のモチーフも展示されていました。
偶然にもそこで、妹の幼馴染の家族であるI家の女性陣と出会う。
オリーヴ色のジャガーだよ!きれい!とざわめいた我々姉妹の前に降り立ったのは、90歳近くなってもお洒落な訪問着を優雅に着こなす、いつまでも若い、あのOおばあちゃまでした。
颯爽とその手をとって降車を助ける、紬をりゅうと着こなすH美おば様は、春風にのった香水の薫り立ちもがエレガント。
どこにつけるとそんな香り方になるのですか、
と訊くと、普段着が和装の彼女いわく、パルファムを結い上げた前髪に微かにつけるのだそうです。
ふうん!
紬を着こなし、こういう匂うような装いが似合う時が人生にくるのなら、そんなことも楽しんでみたいものです。
ご一家とお茶を頂いたあと、わたしたちは父と合流し、神社にお参りし、蕎麦懐石へ。
食事のさなか、痺れが辛くて次第に情けない顔になってくる姉妹・・・。
優雅な立ち居振る舞いは、まだまだ遠い。
けれど、意味もなく和装のお洒落。
そんな楽しい遊びを満喫できた幸福に、心からうれしさと感謝を感じた春の一日でした。
母の着物を着る、それは家族の歴史をまとった気持ちになれる、素敵な体験でした。
photo...わたしと妹。
ステキな着物を着た姉妹、さぞかしステキでしょうね。mikiさんがキレイなので妹さんもきれいなんだろうなぁ~。着物遊びをしちゃうファミリ~いいですね。着物写真もっと見たいなぁ~。
お褒めいただきありがとうございます
母も喜ぶと思います!
馬子にも衣装・・・・というか、着物を着ると、きれいになりたい欲求が増しますねっ。着た後むしろ美容にいそしんでしまった私です
今度ゴハンの時にでも写真みてくださーい
春の着物、いいですね!
妹さんと二人並ぶとまた色彩が一段と柔らかく広がって素敵です...。
私、お香も大好きなので、母親の伽羅と白檀を虎視眈々と狙っております。(笑)
並んだ色合いの印象って、また面白いですよね。妹と私では肌色的に顔映りのいい色が違うので、ケンカにならず良かったです☆
空気がゆるむと、香りの印象もかわってきて四季を感じますよね・・・。
らりるれさんのお母様、素敵なものたくさん隠し持っていそうですねええ。♪
最近、ちょっと興味を持ちはじめてます。
なんと、人生で一度しか着たことがないんです(仕事始め、そして瀕死の記憶)
前髪にパルファム、も大変勉強になりました。
さぞ日本人形のようにかわいらしかったことと
きっとお似合いだと思うので、ぜひ制覇していただきたいでーす!
パルファムのつけ位置は斬新ですよね。。
足首とか耳裏とかけちいこと言わずに、ザ・前髪・・・☆