ヒゲのアルパチーノ セルピコ。この映画も逝きかけの忽然としたアルパチーノのアップからはじまる。この人の十八番なんだな。
そのあと警察学校の卒業式の頃にさかのぼってお話が始まる。
新米の巡査として赴任するセルピコさん。ベテランについていって昼飯を食べに行く。食堂のおっちゃんはチキンを勧め、ベテランはそれを食う。ところがセルピコさんがローストビーフじゃなきゃ嫌だというと空気が凍る。警官は飯代はタダなのだ。ワイロなのだ。セルピコさんは金なら払うと主張するのだがベテランが諌める。持ちつ持たれつなのだから黙ってチキン食えと。そこからセルピコさんのたった一人の戦いが始まるのであった。やさぐれたセルピコさんは配置換えを訴え、私服刑事のポジションをゴネ得で勝ち取るとヒゲをのばし、ヒッピーのようなだらしない服装で勤務につく。制服の警官がヒッピーのセルピコさんを犯人と間違えると癇癪を起こし当たり散らかす。とってもメンドクサイ男それがセルピコさん。
ちょっとナナメな感想を書きましたが、実際は警察の腐敗を正そうとする正義感にあふれた男がセルピコ。抑えた演出で淡々と描いているが緊張感で目が離せない渋い映画でした。
鉛筆＋蛍光灯だとやっぱりテカる。まだ昼間の自然光だとマシなのだが・・・。