自衛する市民たち

昨日、昼休みに新聞を読んでいたら、”コンビニ強盗　店長一喝し逃走　八王子”という記事。店名を見たら通勤路にあるファミマではないか。なんでも男性店長（６４）が「こっちは、命を張って仕事をしているんだ」と一喝すると、男は何も奪わず逃走した。と書いてある。（６４）って渋いなあ、この世代にはかなわないわ。と感動した。職場でTさんにその話をしたが反応が薄い。シラケ世代はこれだからつまらん。

俺は、遅番上がりの深夜、件のファミマに寄ってみた。
ファミマは何事もなく営業していた。白髪頭のおっちゃんの後姿に、この人が男性店長（６４）に違いないと「強盗を追っ払ったんですか？」と話しかけた。振り返った男性店長（６４）は優しそうな人で以外だった。「そんなたいしたことじゃないです」みたいなカンジでぽつりぽつりと事件のあらましを話してくれた。新聞にはすぐ逃げた、みたいな書き方だったが、実際はつかみ合いになったとのことである。近所のコンビニでもう四件も強盗事件が起きているので覚悟は出来ていたらしい。アルバイトさんには身の安全を第一に対応してもらいたいが、自分は店長なので闘った、「いやあ、カッターナイフだったから怖くはなかったですよ」というが肝の据わった御仁である。俺はフムフム、と聞きながら内心とても興奮した。スゲー！もし俺が店にいたらタクシードライバーみたく、強盗に「ヘイ！」と声をかけて銀ダンワッフェンぶっ放すのに！店長は鉄パイプもってボコボコみたいな空想が脳内でアドレナリンをドックンドックン大量分泌した。

カネを奪わず逃げたのでまたどこかのコンビニを襲うかもしれない。と店長は言った。さっきは現場に遭遇したいと思ったが・・・やっぱり話を聞くだけでいいや。