令和元年七月十八日

　仕事が休みだったので、朝からヤクルトさんが来るのを待ち受けていた。　
　何代が担当者が変わって、今のヤクルトさんは最初、仕事に慣れていないのか事務的というか、よそよそしかった。だが今は打ち解けてタメぐちで受け答えしてくる感じが心地よい。
　ヤクルトさんは俺が庭に植えているまだ青いトマトを見て食べたいと言ったので、俺は丹精こめてトマトを育てた。だが、今年の長雨でそのトマトが病気になってしまい、収穫は期待できなくなってしまった。俺も残念だが、ヤクルトさんはもっと残念がっているの。ほんと残念なのだが、そんなに楽しみにしてくれていたのかと思うと、正直うれしいような気がする。「今年はだめだったけど、来年のトマトに期待してね。」と言ったら、ヤクルトさんは笑顔で「はい」と気持ちの良い返事をしてくれた。
　そのあと俺はほんわかした気持ちでベットに寝っころがってスマホをみていたのだが、そのニュースを見て愕然とした。テレビと供に青春時代を過ごした俺。その青春の最後の１ページの思い出のアニメが、アニメ製作スタジオがあんなことになるなんて！
　俺は続報を探して検索してまとめサイトなど巡回したが、結局どの記事も同じ内容しか書いていない。

　落ち着かない気持ちを抑えようと、町に出て酒を呑んだ。カラオケスナックに行ってGod knows... を歌ったら、歌詞が染みてきて涙声で歌った。
　他の客は皆俺よりだいぶ年上で、俺の気持ちは誰にもわからないようだった。
　
　#PrayForKyoani