自分が、子供だった頃、いろんなことが、不思議だった…。
でも、大きくなるにつれて、少しずつ、忘れていってしまった。
子供の頃のことを、思い出そうとすると、断片的に、「その風景」が、
表れてきて…。毎回、思い出す風景は、違うのだけれど…
例えば、さといもの、大きな葉を、傘かわりにさした、帰り道とか…。
昔、住んでいた、アパートの、狭い裏庭に、大きな、いちじくの木が、
あって、よく眺めていたこと…。
クリスマスの朝、枕元に、おもちゃの、金のくしと、金の手鏡が、
置いてあったこと…
けれど、私の子供のほうが、もっと、もっと、いろんなことが、
不思議で、たまらないようです…
『 不思議 』 詩 金子みすゞ
私は不思議でたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。
私は不思議でたまらない、
青い桑の葉食べている、
蚕が白くなることが。
私は不思議でたまらない、
たれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。
私は不思議でたまらない、
誰に聞いても笑ってて、
あたりまえだ、ということが。
( 金子みすゞ 『 てのひら詩集 2 』 より )
金子みすゞさんの、この『 不思議 』という詩は、
子供が、ふだん、何気なく、感じている、
自然の世界に、対する、純粋な想いを、
鋭く、表現していて、素晴らしいと思います
私も、小さな頃、きっと、よく「なんで?」「どうして?」と、
周りの大人に、聞いていたに、違いない…
でも、今は、その頃、何が知りたかったのか、
まったく、覚えていないのです…
あまりにも、いろんなことが、今まで、ありすぎて…
記憶のどこかに、埋もれてしまったのでしょう…
読んでくれて、ありがとうです
それでは、また。。。
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