グリムス キーワード「二十四節気」
ご訪問してくださり、ありがとうございます
NHKハイヴィジョンで、 ’ 09年2月28日に、放送された、
『 私の1冊 日本の100冊 』 という番組を、見ました。
毎回、ゲストの方が、ご自身のおすすめの1冊の本を、
紹介する番組で、この回では、女優の 蒼井 優 さんが、
星野 道夫 ( 1952 - 1996 ) 著
『 旅をする木 』 という、1冊の本を、紹介していました。
NHK BS 2 / ハイヴィジョン 番組 『 私の1冊 日本の100冊 』
女優 蒼井 優 さん の 選んだ 1冊 『 旅をする木 』 星野 道夫 著
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 アラスカの壮大な自然に魅せられ、
そこに暮らし、その魅力を伝えた写真家、
星野 道夫 ( ほしの みちお )。
18年にわたった、アラスカでの生活を綴ったエッセイ、
『 旅をする木 』 を、すすめるのは、
女優 蒼井 優 さんです。 」
蒼井 優 さん
「 この 『 旅をする木 』 を見なおしたり、
あと、思い出したりすることによって …
すごく、肩の力を抜いてくれたりだとか、
視野をファーっと、広げてくれたりする。
本当に ( この本に ) 出逢えてよかったなと思えるし、
いろんな人に、この本に出逢ってほしいなと … 思える本です 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 星野 道夫 が、筆を尽くして、描くのは、
季節の移り変わりを、いとおしむ、著者自身の心です。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
秋は、こんなに美しいのに、
なぜか、人の気持ちを焦らせます。
短い極北の夏があっという間に
過ぎ去ってしまったからでしょうか。
それとも、長く暗い冬が
もうすぐそこまで
来ているからでしょうか。
初雪さえ降ってしまえば
覚悟はでき、もう気持ちは
落ち着くというのに ……
そしてぼくは、
そんな秋の気配が好きです。
一年に一度、名残惜しく
過ぎてゆくものに、
この世で何度めぐり合えるのか。
その回数をかぞえるほど、
人の一生の短さを知ることは
ないのかもしれません。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 私、 『 旅をする木 』 を読んでいて、
いちばん感じたことが、自然の中に、
こんなに “ 言葉 ” が、 あふれている、
っていうことに、感動したんです。
私は … あの … 秋から冬にかけて、の匂いが変わる瞬間が、
好きなんですけど、そのタイミングに、日本にいることが、
なかなか、なかったりするんですけど、
それを、感じられたら、すごく幸せな気持ちになりますね 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
毎年三月になると、
オーロラの撮影のため
ルース氷河に入った。
それは、壮大な自然の劇場で、
宇宙のドラマをたった一人の観客として
見るような体験だった。
ぼくはこの時間を
誰かと共有したかった。
感受性の鋭い子どもの頃に
こんな風景を見ることができたなら
どんなに強い記憶として
残ってゆくだろう。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 私が … 小学生 … 幼稚園、小学生の時に、よく父に、
星を見せに、連れて行かれたっていう感じだったんですけど、
当時は、その … 毎日毎日、父から星の話を聞くので、
星を見る感動とかも、特になくて、なんか …
その時は、もう、寒いし、眠いし( 笑 ) みたいな感じで … 。
喜んでついて行ってたわけではなかったんですけど、
今となっては、本当に、なんか、こう、
そんなに、一生懸命見てた記憶は、ないんですけど、
でも、その時見た星空とか、鮮明に残っていたりして、
で、今となっては、本当に、いい思い出だったなあと、
いい経験をしたなあって、思えるので … 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 アラスカの大自然の中で、星野が感じるのは、
人間の生きている時間とは、別の、もう一つの時の流れ、です。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
ある日の夕暮れ、
ザトウクジラの群れに出会った。
ぼくたちは、小さな船で、
潮を吹き上げながら進む
クジラのあとを
ゆっくりと追っていた。
その時である。
突然、一頭のクジラが
目の前の海面から飛び上がったのだ。
巨体は空へ飛び立つように
宙へ舞い上がり、
一瞬止まったかと思うと、
そのままゆっくりと落下しながら
海を爆発させていった。
それは、映画のスローモーションを
見ているような壮大なシーンだった。
ぼくたちが毎日を
生きている同じ瞬間、
もうひとつの時間が、
確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、
心の片隅にそのことを
意識できるかどうか、
それは、天と地の差ほど大きい。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 これを読んだ時に、あ、そっか、今、どこかで、
世界のどこかで、クジラが、宙返りしているかもしれない、
とも、考えただけで、あぁ、すごい … なんか、ここが
( と、両手を広げて、まるく、胸のあたりから、
外側へ、円を描くようにして )
ファーとなる感じがあるなあ、とも思ったし、
それは、自然だけじゃなくて、例えば、こう、
あぁ、あの時、あの旅をした時に、
出会った、キツネはどうしてるかな、とか、
友達の時間を、今の時間、と想像するのだったり、
家族の今の時間を、想像するだけでも、
世界は、ここだけじゃない、って思うだけでも、
すごく … 強くなったり、
気持ちが、楽になったりすることも、あるので … 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 吹雪のテントの中、星野は、無線で、
初めての子供の誕生を、知らされます。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
頬を撫でる極北の風の感触、
夏のツンドラの甘い匂い、
白夜の淡い光、
見過ごしそうな小さな
ワスレナグサのたたずまい ……
ふと立ち止まり、
少し気持ちを込めて、
五感の記憶の中に
そんな風景を残してゆきたい。
何も生み出すことのない、
ただ流れてゆく時を、大切にしたい。
あわただしい、
人間の日々の営みと並行して、
もうひとつの時間が流れていることを、
いつも心のどこかで感じていたい。
そんなことを、いつの日か、
自分の子供に伝えてゆけるだろうか。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 1996年、 星野 道夫 は、ロシア ・ カムチャツカ半島、
クリル湖畔のテントで、ヒグマに襲われ、亡くなります … 。
43歳でした … 。 」
蒼井 優 さん
「 何かのとりこになって、そこで、守るべきものを見つけて …
それは、なんだろう …
形あるもの、そうじゃなく、自分の中にあるもの、
そういうものを、見つけて、生きられる、っていうのは、
本当に、強いなあと、思いました。
だから … 自分も … まだ … これだ!っていうものが、
これだ ー !! って思う時も、あれば、
これか ~ !? って思う時も、あるので、
そういうものを、ちゃんと持てたらなあと … 。
なんか、こう …
それは、きっと、いろいろ、追い求めて、
見つかるものじゃないと思うし、
きっと、しぜんと、出逢うものだと思っているので、
その日が来るのが、楽しみです 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 蒼井 優 さん の 一冊 、
星野 道夫 『 旅をする木 』
( 文藝春秋 、新潮社 より 刊行 ) でした。 」
女優 蒼井 優 さんの選んだ
『 私の1冊 日本の100冊 』
という番組を、見た感想
まず、この番組を見て、思ったことが、
すごい次元の話をしてるなあ、ってことでしたね。
「 この世で何度めぐり合えるのか。 」
のところは、ずっと前に、何かのきっかけで、
そういうことを、考えたことがあって …
雨上がりに、虹を見たときとか、
天文台に行って、肉眼で天の川を見たとき … かなあ?
今、この一瞬でしか、感じることのできない、
なにものにも、かえがたい 「 大事なひととき 」 。
BUMP のライヴに、初めて行ったときも、そう思ったな …
おちびたちの寝顔を見て、なんてかわいいんだろ ~
( 思いっきり、親カバですね )
なんて、日常の、なにげないことなのに、愛おしく感じる
ときでも、そう思うことがありますね。
「 日々の暮らしの中で、
心の片隅にそのことを
意識できるかどうか、
それは、天と地の差ほど大きい。 」
のところなど、ある意味、
「 地球規模で、共有する思い 」 みたいな、
ものすごい、大っきな心を、もっていて、
それを、こうして、表現されて、人々に伝えようとした、
星野 道夫 さんの、天から与えられた、「 使命 」
みたいなものを、感じてしまいます … 。
このようなことを、ご自身なりに、考えて、共感できる
蒼井 優 さんって、すごいなあ、と思いました。
まだ若いのに、物事を達観している感じが、
しますね。
わたしが、優さんの歳の頃に、
こんな、すごいことを、考えていたかというと … ???
今からでも、遅くはないかなと、
開き直ろうと思います
こんな、素晴らしい本に、出逢うことができて、
本当に、良かったなあと、心から思っています
読んでくれて、ありがとうです
ほいじゃ、また。。。
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ご訪問してくださり、ありがとうございます
NHKハイヴィジョンで、 ’ 09年2月28日に、放送された、
『 私の1冊 日本の100冊 』 という番組を、見ました。
毎回、ゲストの方が、ご自身のおすすめの1冊の本を、
紹介する番組で、この回では、女優の 蒼井 優 さんが、
星野 道夫 ( 1952 - 1996 ) 著
『 旅をする木 』 という、1冊の本を、紹介していました。
NHK BS 2 / ハイヴィジョン 番組 『 私の1冊 日本の100冊 』
女優 蒼井 優 さん の 選んだ 1冊 『 旅をする木 』 星野 道夫 著
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 アラスカの壮大な自然に魅せられ、
そこに暮らし、その魅力を伝えた写真家、
星野 道夫 ( ほしの みちお )。
18年にわたった、アラスカでの生活を綴ったエッセイ、
『 旅をする木 』 を、すすめるのは、
女優 蒼井 優 さんです。 」
蒼井 優 さん
「 この 『 旅をする木 』 を見なおしたり、
あと、思い出したりすることによって …
すごく、肩の力を抜いてくれたりだとか、
視野をファーっと、広げてくれたりする。
本当に ( この本に ) 出逢えてよかったなと思えるし、
いろんな人に、この本に出逢ってほしいなと … 思える本です 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 星野 道夫 が、筆を尽くして、描くのは、
季節の移り変わりを、いとおしむ、著者自身の心です。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
秋は、こんなに美しいのに、
なぜか、人の気持ちを焦らせます。
短い極北の夏があっという間に
過ぎ去ってしまったからでしょうか。
それとも、長く暗い冬が
もうすぐそこまで
来ているからでしょうか。
初雪さえ降ってしまえば
覚悟はでき、もう気持ちは
落ち着くというのに ……
そしてぼくは、
そんな秋の気配が好きです。
一年に一度、名残惜しく
過ぎてゆくものに、
この世で何度めぐり合えるのか。
その回数をかぞえるほど、
人の一生の短さを知ることは
ないのかもしれません。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 私、 『 旅をする木 』 を読んでいて、
いちばん感じたことが、自然の中に、
こんなに “ 言葉 ” が、 あふれている、
っていうことに、感動したんです。
私は … あの … 秋から冬にかけて、の匂いが変わる瞬間が、
好きなんですけど、そのタイミングに、日本にいることが、
なかなか、なかったりするんですけど、
それを、感じられたら、すごく幸せな気持ちになりますね 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
毎年三月になると、
オーロラの撮影のため
ルース氷河に入った。
それは、壮大な自然の劇場で、
宇宙のドラマをたった一人の観客として
見るような体験だった。
ぼくはこの時間を
誰かと共有したかった。
感受性の鋭い子どもの頃に
こんな風景を見ることができたなら
どんなに強い記憶として
残ってゆくだろう。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 私が … 小学生 … 幼稚園、小学生の時に、よく父に、
星を見せに、連れて行かれたっていう感じだったんですけど、
当時は、その … 毎日毎日、父から星の話を聞くので、
星を見る感動とかも、特になくて、なんか …
その時は、もう、寒いし、眠いし( 笑 ) みたいな感じで … 。
喜んでついて行ってたわけではなかったんですけど、
今となっては、本当に、なんか、こう、
そんなに、一生懸命見てた記憶は、ないんですけど、
でも、その時見た星空とか、鮮明に残っていたりして、
で、今となっては、本当に、いい思い出だったなあと、
いい経験をしたなあって、思えるので … 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 アラスカの大自然の中で、星野が感じるのは、
人間の生きている時間とは、別の、もう一つの時の流れ、です。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
ある日の夕暮れ、
ザトウクジラの群れに出会った。
ぼくたちは、小さな船で、
潮を吹き上げながら進む
クジラのあとを
ゆっくりと追っていた。
その時である。
突然、一頭のクジラが
目の前の海面から飛び上がったのだ。
巨体は空へ飛び立つように
宙へ舞い上がり、
一瞬止まったかと思うと、
そのままゆっくりと落下しながら
海を爆発させていった。
それは、映画のスローモーションを
見ているような壮大なシーンだった。
ぼくたちが毎日を
生きている同じ瞬間、
もうひとつの時間が、
確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、
心の片隅にそのことを
意識できるかどうか、
それは、天と地の差ほど大きい。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
蒼井 優 さん
「 これを読んだ時に、あ、そっか、今、どこかで、
世界のどこかで、クジラが、宙返りしているかもしれない、
とも、考えただけで、あぁ、すごい … なんか、ここが
( と、両手を広げて、まるく、胸のあたりから、
外側へ、円を描くようにして )
ファーとなる感じがあるなあ、とも思ったし、
それは、自然だけじゃなくて、例えば、こう、
あぁ、あの時、あの旅をした時に、
出会った、キツネはどうしてるかな、とか、
友達の時間を、今の時間、と想像するのだったり、
家族の今の時間を、想像するだけでも、
世界は、ここだけじゃない、って思うだけでも、
すごく … 強くなったり、
気持ちが、楽になったりすることも、あるので … 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 吹雪のテントの中、星野は、無線で、
初めての子供の誕生を、知らされます。 」
朗読 ( 松平 定知 さん )
頬を撫でる極北の風の感触、
夏のツンドラの甘い匂い、
白夜の淡い光、
見過ごしそうな小さな
ワスレナグサのたたずまい ……
ふと立ち止まり、
少し気持ちを込めて、
五感の記憶の中に
そんな風景を残してゆきたい。
何も生み出すことのない、
ただ流れてゆく時を、大切にしたい。
あわただしい、
人間の日々の営みと並行して、
もうひとつの時間が流れていることを、
いつも心のどこかで感じていたい。
そんなことを、いつの日か、
自分の子供に伝えてゆけるだろうか。
『 旅をする木 』 星野 道夫 著 より
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 1996年、 星野 道夫 は、ロシア ・ カムチャツカ半島、
クリル湖畔のテントで、ヒグマに襲われ、亡くなります … 。
43歳でした … 。 」
蒼井 優 さん
「 何かのとりこになって、そこで、守るべきものを見つけて …
それは、なんだろう …
形あるもの、そうじゃなく、自分の中にあるもの、
そういうものを、見つけて、生きられる、っていうのは、
本当に、強いなあと、思いました。
だから … 自分も … まだ … これだ!っていうものが、
これだ ー !! って思う時も、あれば、
これか ~ !? って思う時も、あるので、
そういうものを、ちゃんと持てたらなあと … 。
なんか、こう …
それは、きっと、いろいろ、追い求めて、
見つかるものじゃないと思うし、
きっと、しぜんと、出逢うものだと思っているので、
その日が来るのが、楽しみです 」
ナレーション ( 首藤 奈知子 さん )
「 蒼井 優 さん の 一冊 、
星野 道夫 『 旅をする木 』
( 文藝春秋 、新潮社 より 刊行 ) でした。 」
女優 蒼井 優 さんの選んだ
『 私の1冊 日本の100冊 』
という番組を、見た感想
まず、この番組を見て、思ったことが、
すごい次元の話をしてるなあ、ってことでしたね。
「 この世で何度めぐり合えるのか。 」
のところは、ずっと前に、何かのきっかけで、
そういうことを、考えたことがあって …
雨上がりに、虹を見たときとか、
天文台に行って、肉眼で天の川を見たとき … かなあ?
今、この一瞬でしか、感じることのできない、
なにものにも、かえがたい 「 大事なひととき 」 。
BUMP のライヴに、初めて行ったときも、そう思ったな …
おちびたちの寝顔を見て、なんてかわいいんだろ ~
( 思いっきり、親カバですね )
なんて、日常の、なにげないことなのに、愛おしく感じる
ときでも、そう思うことがありますね。
「 日々の暮らしの中で、
心の片隅にそのことを
意識できるかどうか、
それは、天と地の差ほど大きい。 」
のところなど、ある意味、
「 地球規模で、共有する思い 」 みたいな、
ものすごい、大っきな心を、もっていて、
それを、こうして、表現されて、人々に伝えようとした、
星野 道夫 さんの、天から与えられた、「 使命 」
みたいなものを、感じてしまいます … 。
このようなことを、ご自身なりに、考えて、共感できる
蒼井 優 さんって、すごいなあ、と思いました。
まだ若いのに、物事を達観している感じが、
しますね。
わたしが、優さんの歳の頃に、
こんな、すごいことを、考えていたかというと … ???
今からでも、遅くはないかなと、
開き直ろうと思います
こんな、素晴らしい本に、出逢うことができて、
本当に、良かったなあと、心から思っています
読んでくれて、ありがとうです
ほいじゃ、また。。。
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