化石の日記Ver.2

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「漂流するトルコ」 小島剛一

2011-02-27 23:45:05 | 読んだ本とか
http://www.ryokojin.co.jp/books/68turkey/turkey.html

すごく面白くて一気読みしてしまいました!

早くも今年読んだ中で一番かもと思わせるものが。

言語学者がトルコの少数民族の言語を研究
するために、トルコ国内を旅する…

…と書くと、各言語の特徴に
現地のほのぼのとした人々との交流が
プラスされた内容が思い浮かびます。

…が。私はこの本を読むまで全然知らなかったのですが、
トルコでは少数民族が公の場で
民族の言語を喋るだけで逮捕されるお国柄。

なわけで、研究は困難に困難を極めます。

要注意人物として追跡されたり…

滞在先のフランスでも、友人知人を装った諜報機関の人物が接触したり…

(政治的に意図がありそうな言葉を誘導する質問をされるのですが、
 筆者がそれを冷静に切り返すのがかっこいいです)

少数民族、ラズ族の結婚式でラズ語の歌を歌ったところ、
トルコを強制退去になったり(前著「トルコもう一つの顔」)

さらには、協力した人物に手ひどく裏切られたり…


まるでスパイ小説を読むようなドキドキ感で読んでしまったのですが、

心に強く刻んでおきたいのは、

これらが全て

「実話」

なことです。


トルコに行ったことはあるのですが、
入国の際、ビザもいらないし、パスポートをちょこっと見たくらいで
あっという間にスタンプを押してくれたので

イスラム教の国なのにオープン

なイメージがあったのですが、内情はそうでもないんだな…

…てことがわかり、複雑な心境です。。