http://www.mekong-publishing.com/books/ISBN4-8396-0240-6.htm
という本を読みました。
A5判。734ページ。
ためしに厚さをはかってみたら53ミリ。
電車の中で読むのには手首が痛かった…。
ていうか持ち運びもけっこうたいへんでした。
でも面白くて読後充実感がありました。
ミャンマーというと、ロンジーをはいた人たちを思い浮かべますが。
それは、この本の目次でいうと、「ビルマ世界」の人たちで、
実は他民族国家(連邦制)で、
いろんな風俗習慣をもっている人たちの集まりだということがわかりました。
アジアにちょっと詳しい人だと
「シャン料理」
「カチン族(もしくはチン族)の織物」
などという物件は見聞きしているかもしれないけど、
これをつくっているのはどんな人たち?ということはよくわからなかったのですが、
ここにバッチリ書かれていました。
また、とりあげられている地域が
インド・ビルマ・(タイ)・中国の国境付近の山岳地帯…
このあたりはかなりナゾにつつまれているので
(本にはとりあげられてなかったけど、ナガランドとかもこのあたりなはず)
ものすごく旅心をひきつけられるというか、
興味津々なものがありました。
カチン族やチン族といった
山岳少数民族の、ほぼ自給自足で天候など大きく左右される暮らし。
それによる生き物や森など、自然に対する畏敬の念。
今の私たちの生活、これでいいんだろうかとか
いろいろ考えさせられるものがありました。
ミャンマーという国の多様さがわかって、
豊かな気持ちになる本なのですが、
残念なことが数点。
目次を見てもわかるとおり、服飾に関する記述はあまりありません。
(チン族のところは細かくありましたが、写真がなくて残念)。
日本でも知られている格闘技「ラウェイ」についてはありません。
かなりの少数民族について触れられていますが、
「ワ族」については数行のみでした。
というわけで、約700ページを費やしても、
まだまだナゾにつつまれているミャンマー、
おそるべし!
なのであります。