BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説24-11「ディスティニーアン ダーグラウンド」

2021-03-30 22:42:01 | ★ディスティニー24章
 らしくもなく 、伏し目がちで、ちらちらと 麻也の顔色を伺ってくる諒がちょっとかわいそうになって、麻也は諒に促されるままリビングへついて行った。
 明るいリビングはエアコンのおかげで快適だった。
「はー、夏はやっぱりアイスコーヒーだね」、
 と二人で同時に言って笑い合った。
 何となくラスクを食べて、 それから…気付けば 二人で絨毯の上で転がって寝ていた。でもその時、後ろから諒に抱きつかれて…
「まぁいいか…」
(でも風邪ひいたらやばいよな…)
 そう思った麻也はソファーにあったフェイスタオルを諒にかけた…腰にかかってしまったが。
( 幸せ…よかった…諒を失うことがなくて…)
 そして東京ドーム公演までが決まっていることを思うと…
(とにかくすれ違わないように俺からも気をつけ続けなくちゃ。まめにメール、とかから始めようかな …)            
 さらに恩人の恭一に連絡しなければ、とも思った。
(まずはメールだよね。電話より…)
 そこで麻也は固まった。(あ…でも諒と俺でこのままうまくいくのかなもう少し様子を見てからの方がいいのかな…)



★BLロック王子小説24-10「ディスティニーアン ダーグラウンド」

2021-03-28 22:49:00 | ★ディスティニー24章
 麻也が目をさますともう朝で…諒は寝室にはいなかったが、着替えを用意してくれていたのが、素肌のままの麻也にはありがたかった。
(早く着なきゃ…諒が来ちゃう…)
 とは思う
とは思うのだが…全身がだるい
 特に腰が…
(…俺、相当弱ってるな…)
 それにしても諒はどうしたろう…
 麻也が何とか起き上がって、のろのろとTシャツまで身につけたところで、ドアの外から諒の声がした。
「麻也さん、起きてる?」「うん…いちおう…」
「あの…開けてもいい?」
 麻也は諒の遠慮している様子が可愛らしく思えて、ちょっと笑いながら答えてしまった。
「うん、大丈夫だよ。どうぞ」
 すると、ドアを開けた諒は緊張した面持ちで、麻也も緊張してしまう。
 まあ、久しぶりに結ばれた恋人同士なんてこんなものだろう。
「あの、もし体の方が大丈夫なら、あっちでごろごろしない?」