BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

◆7/2頃、小説の更新再開予定です

2019-06-28 20:23:28 | このブログについて
いつもご愛読ありがとうございます。
作者の青-ao-です。

大変申し訳ございませんが、作者都合により、数日小説の更新をお休みさせていただきます。7/2頃には再開できるかと思います。
よろしくお願い致します。


★BLロック王子小説20-23「ディスティニーアンダーグラウンド」

2019-06-27 21:15:53 | ★ディスティニー20章
「それで麻也さんとはまだ続いてるとかなんとか言うし、薬なんか使っているとも言うし…」
「何だよ諒、兄貴のこと疑ってるの? それに何だよ薬って!」
 あー、やっぱり言わなきゃダメか…
「…合法だって言いながら、ジジイはそれに頼らないと君のような若者のようなわけにはいかないんだ、とかさ」
 真樹は真っ青になった。
「あのさあ、ソイツって本物のローベル企画の坂口社長なの?」
「だって須藤さん挨拶してたよ」
「でもいくら何でもそれ以外はウソだろ。兄貴と諒が、ってか俺たちが気に入らなくて潰したいんだろ。俺たちは、社長と対立してるあちらの専務派とのお付き合いだし」
 考え過ぎじゃないの、と真樹が不審げな表情だったことが諒には救いだった。
「何で兄貴が好きでもないのにそんな奴と付き合わなきゃいけないんだよ」
 兄の名誉ということもあるのだろう。真樹は大声で反論するが、諒の気持ちは収まらない。
「例えば脅されてるとか」
「脅し?」
 兄が脅しに屈するとは真樹に思えないようだった。
しかし諒は絶望的な気持ちで言った。
「でも俺達3人が人質にされてるとしたら?」
「どういうことだよ、人質って」
「うーん、やっぱ俺たちを潰す感じ?」
「どういう事務所だよ。公私混同ひどくない?」
 でも…諒の前でだけ落ち着かなかったあの男。
 あの表情は、少なくとも芸能界のドンの顔ではなかった。麻也に執着している少年の顔…
 すると真樹も言いにくそうに困ったことを言い出した。
「でも兄貴には浮気するような時間はなかっただろ? それにその…諒は一緒にいて何も気がつかなかったんだろ」
 真樹の頬が赤らんでいるのを見て、諒もあまりに恥ずかしくて諒子を持ってくるしかなかった。
「その頃は忙しかったから、さすがの諒子ちゃんも待ち切れなくて寝ちゃってたんだよね」
「…諒子ちゃんもか…」
 真樹の声が痛かった。
 その前後は他にも浮気問題があったことを諒は思い出したが…

★BLロック王子小説1-6「ディスティニーアンダーグラウンド」

2019-06-27 20:56:23 | ★ディスティニー1章
 仕事のパートナー状態が変化してしまえば、プライベートも変化してしまうのでは…という不安もあって…
 それでもっと諒を求めてしまうのだろう…
 麻也はそこからは無言で、諒の背に両腕を回して諒を抱き寄せた。
 シャツをはだけた胸を撫でられながら、耳にキスされる。
 それから諒の手は南下して、麻也のパンツのボタンをはずし、ジッパーを下ろすと、中に手を突っ込み…
「…あ…諒…そんないきなり…」
麻也の声に喜色が混じっていたことに諒は喜び、
「…ホントに麻也さんたら、こんなに欲しがってくれて…」
と、優しく握り締められる。すかさず麻也も諒の耳元で、
「…早く…中に入ってきて…」
(ちょっとサービスしすぎかな…)
 そう麻也は心配になったが、諒は特に不審がる様子もなく、笑顔のまま急いで麻也を一糸まとわぬ姿にすると、自分も服を脱ぎ捨て、また麻也に重なってきた…

★BLロック王子小説20-22「ディスティニーアンダーグラウンド」

2019-06-27 20:47:41 | ★ディスティニー20章
 諒は倒れるかと思った。初耳だった。
「いや…本当にウワサだけだから…」
 事務所の大きさを笠に着た腹黒い社長と呼ばれるあの男が、麻也のために離婚まで…だとすれば麻也は…
(…麻也さん…本当はどんな気持ちで…本当は何が…)
 しかし、真樹は言葉を選びながら…
「いや、もちろん兄貴の方は全然そんな気なかったんだよ
「……」
 それって本当なのだろうか、それは本人にしか言えないことではないのだろうか
 諒はそう思う。また過去のことについては問わないといった手前、でも悩ましい。
 すると、真樹は、
「いや、だってあっちが無理やり押し倒してきてなんて、尾ひれも付いてるし。でも兄貴は諒の自慢しか俺にはしないし…恋愛系の話はね」
 そりゃそうだろうと諒は思ったが、
「でも真樹、本当のところは…」
こらえきれず、諒はつぶやいてしまった。が、真樹は嘘のない様子で、
「あっちのリコンは本当みたいだけど、もちろん本当の理由はわからないよ。ただ…」
とうとう真樹は困ったように、
「いや、兄貴がソイツに干されてたのは諒も知ってるでしょ?その理由が、その…」
 ますます困ったよはうに、
「ソイツをソデにしたからだって言われてるんだよ」
囲われたはいいものの、わがまま過ぎて捨てられた、というのとどっちが本当なのか…諒もよっぽど苦り切った顔をしていたのだろう。真樹も、
「そう言う諒は? どんなの聞いたの?」
諒は覚悟を決めた。
「俺はソイツに面と向かって言われたんだよ」
「はあ?」
真樹の目がまん丸になった。
「いつ? どこで? 何を?」
嫌なことを口にするのは本当につらい。例えそれが義務だとしても。
「あのオヤジ、ケーゾク中なんだって。おたくの兄上と」
「そんなバカな…」
「麻也さんがあのアイドルと出演した時に…リハに来て、面と向かって言ったんだよあのオヤジ」

★BLロック王子小説1-5「ディスティニーアンダーグラウンド」

2019-06-27 07:26:48 | ★ディスティニー1章
「…もう、麻也さんは2つもお兄ちゃんなのに…
 俺がいないと困るでしょう? 」
「うん…あ…」
「だから、これからもこうして一緒にいようね。」
「でも、俺もオジサンになっちゃうよ…」
「ならないよ。29才でこの可愛さでしょう。あいかわらず天女みたい、お姫さまみたい…」
と、諒の綺麗な手が頬を撫でる。
「…そうかな…」