そこにやってきたのは麻也のマネージャーの鈴木だった。
そして頭を下げっぱなしの冬弥には気づかぬふりで、
「麻也さん、諒さん、皆さんのお見送りを…」
するとよろけながらも動こうとする麻也を、諒はパートナーらしく手伝い、肩を抱いて歩き出すと冬弥に向かって、
「夢でも見てたんじゃないの」
と冷ややかに鼻で笑い、鈴木の後をついていった…
来客の見送りを終えると、社長はメンバーと身近なスタッフでしみじみ飲みたいというムードのようだったが、諒は、
「社長ごめんなさい、麻也さん限界なので俺たちは帰ります」
そして頭を下げっぱなしの冬弥には気づかぬふりで、
「麻也さん、諒さん、皆さんのお見送りを…」
するとよろけながらも動こうとする麻也を、諒はパートナーらしく手伝い、肩を抱いて歩き出すと冬弥に向かって、
「夢でも見てたんじゃないの」
と冷ややかに鼻で笑い、鈴木の後をついていった…
来客の見送りを終えると、社長はメンバーと身近なスタッフでしみじみ飲みたいというムードのようだったが、諒は、
「社長ごめんなさい、麻也さん限界なので俺たちは帰ります」
麻也はその言葉に内心感謝した。ロを開く元気はなかったが。
社長は2人とも過ごしたい気持ちと、今夜に飲みたい気持ちのせめぎあいに一瞬困ったようだったが、
「悪い。じゃあ気をつけて。今度は昼の宴会をセッティングするから…」
「はい、よろしくお願いします」
そう挨拶すると諒は麻也の肩を抱いてビルを出た。
タクシーに諒と2人で乗り込んだ時、麻也はほっとして諒に微笑みかけようとした。
しかし、その横顔のあまりの冷たさ、麻也は驚き、前を向いた。
そんな諒の冷たさはマヤが初めて見るものだった。
思えば見送りの時、確かに他の客に心配そうに見られているのは気づいていたが…
諒の冷たい表情は崩れない。
冬弥の前では笑っていた諒だが、リビングに入るなり麻也に、やり切れないというような強い口調で尋ねてきた。
「ねえ麻也さん、あれどういうこと!?」
麻也はたじろいでしまったが諒は収まらない。
「もう俺疲れちゃったよ。もうトシだからね」
「えっ? どういうこと?」
「麻也さんがロリコンだということがよーくわかりました」
「どういうことだよ」
「あんなところで恥ずかしい」
「はあ?」
「もういいよ、俺もう寝るわ」
社長は2人とも過ごしたい気持ちと、今夜に飲みたい気持ちのせめぎあいに一瞬困ったようだったが、
「悪い。じゃあ気をつけて。今度は昼の宴会をセッティングするから…」
「はい、よろしくお願いします」
そう挨拶すると諒は麻也の肩を抱いてビルを出た。
タクシーに諒と2人で乗り込んだ時、麻也はほっとして諒に微笑みかけようとした。
しかし、その横顔のあまりの冷たさ、麻也は驚き、前を向いた。
そんな諒の冷たさはマヤが初めて見るものだった。
思えば見送りの時、確かに他の客に心配そうに見られているのは気づいていたが…
諒の冷たい表情は崩れない。
冬弥の前では笑っていた諒だが、リビングに入るなり麻也に、やり切れないというような強い口調で尋ねてきた。
「ねえ麻也さん、あれどういうこと!?」
麻也はたじろいでしまったが諒は収まらない。
「もう俺疲れちゃったよ。もうトシだからね」
「えっ? どういうこと?」
「麻也さんがロリコンだということがよーくわかりました」
「どういうことだよ」
「あんなところで恥ずかしい」
「はあ?」
「もういいよ、俺もう寝るわ」
麻也も不本意で言い返した。アイツのせいで…
「何だよ、何がいいんだよ、お前俺より初対面のあいつを信じるわけ?」
「じゃあ、何であんたのホクロのことを知ってるの?」
「知らないよ、楽屋で誰か着替え中に外部の人間がうっかり入ってくることも珍しくはないじゃん」
しかし、諒はひるまない。
「もうね、いろんな人からいっぱい入ってくんの。情報が。鈴音、冬弥、そのまわりのコたちをあんたが手ェつけまくってるって。もう俺疲れたよ…」
「何だよ、何がいいんだよ、お前俺より初対面のあいつを信じるわけ?」
「じゃあ、何であんたのホクロのことを知ってるの?」
「知らないよ、楽屋で誰か着替え中に外部の人間がうっかり入ってくることも珍しくはないじゃん」
しかし、諒はひるまない。
「もうね、いろんな人からいっぱい入ってくんの。情報が。鈴音、冬弥、そのまわりのコたちをあんたが手ェつけまくってるって。もう俺疲れたよ…」