札幌市開祖 志村鉄一碑
北海道札幌市豊平区豊平4条1丁目
札幌市開祖 吉田茂八碑
北海道札幌市中央区南4条東4丁目
現在、人口195万人を超える東京以北最大の都市、北海道札幌市。
江戸時代も終末期に入りつつあった幕末。
札幌の地は、小樽の様に開かれた港も無い内陸に入るため、人が住む様な地ではなく、木々が生い茂り、ヒグマが歩き回る地でした。
地名もアイヌ人が豊平川のことを指す【サッ、ポロ、ペッ、〜乾いた大きな川】と呼ばれた土地でした。
小樽、銭函から この川沿いを経由して新道開削の計画が持ち上がり、石狩調役の荒井金助が時に暴れ川となる豊平川を渡るための通行屋、渡守を志村鉄一に命じます。
やがて対岸には同じく召し抱えられた猟師の吉田茂八が入り、二人は共に通行屋を運営することとなりました。
この頃から人々の往来が増え始め、通行屋は比較的繁盛しました。志村は既に50代過ぎ、吉田は剣客だった志村を慕い、猟で仕留めた獲物を振る舞うことを楽しみとして親交が続きました。
二人にとって、幕末の数年間が至福の時代だったでしょうが、江戸幕府が倒れ、政権の担い手が明治新政府へと移ると運命が変わります。
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