消防犬ぶん公 像
北海道小樽市色内2丁目 小樽運河プラザ前
北海道小樽市は、江戸時代にはニシン、鮭の漁場として栄え、また明治時代に入ると、北海道内陸部で産出される石炭の搬出港として、小樽港が使われたことで大いに繁栄し、輸入港としても活用され、人、物、金が集まる夢の街として知られました。
それに伴い、小樽の街は、人が集まるに連れて火災も頻繁に起こります。
そんな火災のよく発生する小樽の街で、大正3年の春、住宅街の火災で消火活動していた消防士が、焼け跡現場で鳴いていた一匹の仔犬を救助しました。
仔犬は白と茶色のぶち模様で、明らかに雑種犬でした。
火災現場の指揮をしていた小樽市消防組(現在の小樽市消防局)の神山消防部長に救助された仔犬は神山部長に懐いてしまい、そのうち消防組の車倉庫に住み着きました。
犬が住み着いて消防士たちに懐いてくると、人は犬に情が湧くもので、自然と消防組で大切に飼われる様になります。
その頃には、犬は(ぶん公)という名前が付けられ、やがて近隣の市民からも可愛がられました。
そして、毎日のように火災に出動して行く消防士の車に乗り込む様になります。
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