占いの依頼の多くは恋愛に関する悩みです。恋愛にも、片想いや遠距離恋愛、浮気、不倫、ストーカー等々いろいろありますが、いずれにしても、人を愛するということは良いことです。恋愛で悩めるうちはまだ幸せだと思います。
しかし、世の中には恋愛以外のことでも悩みを抱えている人はたくさんいます。連日ニュースなどでも報道され、社会的な問題ともなっている自殺やいじめなどで苦しんでいる人たちも多いはずなのですが、そのような相談の依頼が私のところにくることはほとんどありません。
自殺やいじめなどの悩みは、占い師に相談するような内容ではないからでしょうか? いえ、そうではなくて、相手は占い師に限らず、「誰にも」相談できずにいるというのが本当のところではないでしょうか。
悩みの相談に乗ってくれる人は世の中にたくさんいます。親兄弟や友人。学校の先生やカウンセラー。お寺のお坊さんや、教会の神父さん。ボランティアの電話相談や、福祉施設などの相談員。精神科医や、臨床心理士や、弁護士。そして、占い師も……。
でも、その誰にも相談することができない。助けを求めれば手を差し伸べてくれる人は必ずいるはずなのに、一人で悩み続けて、最後は死を選ぶことしかできなくなってしまう。
私も同じように悩んだことがあります。ただ、私は自分でも「助けが必要だ」ということには気づいていました。そして、誰かに相談しようと思ったのですが、そのときの私にとって、他の誰よりも相談しやすいと思えた相手は「占い師」でした。実際に、私は「自殺」の悩みを占い師に相談した経験があります。誰かに相談すれば必ず救われるというわけではありませんが、一人で悩み続けるよりはずっとましです。
悩みを抱えてしまった人には、まずは「誰かに相談しよう」という気持ちを持ってもらいたい。そして、その気持ちを受け入れる窓口として、私たちのような占い師がいるということにも気づいてもらいたい。私たち占い師も、そのための環境を作っていく必要があるのです。
メーリングリストやブログなどで、このような話題を積極的に投稿していくことで、悩みを抱えてた人たちに気づいてもらえるきっかけも増えると思います。この投稿もまた、そのための第一歩です。
私が今、「占い師」という仕事をしている真の目的は、そこにあるのですから。