独白

全くの独白

スキャンダル(関係と選択の②)

2017-01-09 14:18:54 | 日記
こんなどうでも良い事を面白く感じる自身の居る事が又面白かった。のでここを起点にちょっと思いを巡らしてみた。
雑誌でも所謂ワイドショーでも暴露記事の花盛りである、それも年中。提供者側の主目的の一つは購読料や高視聴率であり、読者や視聴者の思惑や趣味嗜好には従わざるを得ない。つまり吾人被提供者側が暴露記事を欲している事が記者をして汚職や不倫の追及や報道に血道を上げさせて居るのである。そして吾人のそういう記事を欲する訳は二つあり一つは材料である金銭や色恋への尽きない興味や慾を吾人の殆どが強く持って居る事である。此方は意志に依ってかなりの程度の抑制が利くので能動的であると云える。又観察するに動物もそのようなものを持っている蓋然性が高いので、人間の属性としては付随的なものの様である。
今一つはより不随意である分受動的であると云う事が出来、全く同じものを動物も持っているとは考え難いので、人間の属性としてより本然的なものと考えられる。それは「一見無関係なもの同士に実は関係がある」という事態から受ける刺激である。
私が金にも恋愛にも全く無縁のどうでも良いような手足の冷たさに就いて面白く思ったのはこの後者の刺戟に依ってであろう。殆ど完璧な守銭奴が不倫報道には興味を示すのも、恋さえしていれば金も名誉もいらないと思っているようなドン・ファンと雖も汚職事件に就いては多少なりとも面白がるのも、この後者の刺戟に依るものに違い無い。(続く)