蚊帳吊り草

蚊帳吊り草抜きたる後の痒さかな

季語　カヤツリグサ科の一年草で、畑、路傍、荒れ地などに生じる。7~8月。

根元のほうから30~40cmぐらいの茎を何本も出し、20個ほどの花が集まってできた黄褐色の花穂をつける。花には独特の香りがあり、また、茎を裂いて広げると4本の筋に分かれて、丁度蚊帳を吊った形になるのでこの名前がある。

例句　蚊帳吊草用なきもののたくましき　　西村和子

夏座敷

掃除機の自由奔放夏座敷

季語　夏座敷　夏高温多湿の日本では、昔から夏を涼しく過ごす工夫がほどかされてきた。部屋の襖や障子を外して葦戸に替えたり、簾を吊るしたりして通風を良くする。また、縁側に風鈴を下げ涼味を誘ったりする。建築様式の変化で現代は部屋の開口部分が少なくなり、昔の夏座敷の風情は少なくなった。

歳時記抜粋。

例句　大津絵の鬼がうそぶく夏座敷　　小川昭江