ドリンクの効果は僅か桐一葉
季語 桐一葉 桐の葉が落ちるとき秋の訪れを感じる。中国前漢の「淮南子」(えなんし)に「一葉落つるを見て歳のまさに暮れんとするを知る」、唐代の詩に「一葉落ちて天下の秋を知る」という語句がある。これは何の木の葉かしれないが、日本では桐や梧桐(あおぎり)の落ち葉をさすと定まった。桐の葉にあたる雨や風の音、桐の落葉の音に秋を感じる和歌の伝統を受け継いだ季語である。大きな桐の葉が一枚ずつ散る実感が伝わる。ゆるやかに落ちるさまや、地に横たわるその実感を生かして読みたい。歳時記抜粋。
例句 老いもまた未知との出会ひ桐一葉 富田昌宏