葬列を迎えるごとく曼珠沙華
季語 曼珠沙華 ヒガンバナ科ヒガニバナ属の多年草。人家に近い田畑の道ね堤防・墓地などに群生する。別称はヒガンバナ。秋の彼岸の頃に開花するのでこの名がある。鱗茎(りんけい)から30~50cmの花茎わ出し朱赤色の花を輪状につける。花被片は反れ返り、雄蕊が著しく突出するのが特徴。花後、線形で深緑色の葉を出し、翌年三月より四月ころに枯れる。鱗茎はアルカロイドを含む有毒植物だが、薬用、糊料とされる。「曼珠沙華」は梵語で天上に咲く花という花の名。
歳時記抜粋。
例句 父恋ひの虫うごき出す曼珠沙華 北川みよ子