見覚えの服のお下がり案山子立つ
季語 案山子 案山子は農神でもあった。竹や藁を材料に人の形をつくり、蓑笠を着せ弓矢を持たせて田畑の中に立てて鳥獣を脅かし、その害を防いだ。一本足とへのへのもへじに麦わら帽子という形はユーモラスでもある。最近ではいろいろなキャラクターが案山子として登場し、時に案山子コンクールが行われる。穫入れが終わると捨案山子が畔に寝かされたりしている。鳥獣の毛や肉を焼いて、その悪臭を嗅がして追い払ったことに語源があることからカガシと濁るのが正しいとされる。歳時記抜粋。
例句 かつがれて不意に案山子の女めく 浅沼真機規子