17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

虫の声

2023-08-24 09:02:06 | 日記
裏口に隠せる鍵や虫の声

季語 虫の声 虫の傍題 俳句ての「虫」は、秋に鳴くキリギリス科とコオロギ科の虫を総称している。その音を愛でるのが本意。立秋の頃から様々な虫が鳴き始める。夜の風が秋めいてくる頃、澄んだ虫の音を耳にするようになると、しみじみと秋の到来を感じさせる。秋も深まってくると「昼の虫」も鳴くようになるが闇の虫に比べると声も弱弱しい。歳時記抜粋。

聞き役の虫もいるはず闇深し  松原小蕾

掲句 夜帰宅して鍵を探すこともなくなった。過去の句である。
毎日が熱帯夜、草が少なくなったせいかほとんど聞かない。

秋草

2023-08-24 08:49:23 | 日記
それぞれの己尽くして秋の草

季語 秋の草 秋草の傍題。秋の草といえば先ず秋の七草を思うが、この場合は特定のものでなく、野山のもろもろの草をいう。花や実のついたもの、穂草の類すべてに含まれると思ってよい。千草・八千草といえば情趣が濃くなろうし、色草といえば花や葉の彩が思われる。総じて優しい印象である。歳時記抜粋。

例句 畳から秋の草へと続く家  鴇田智哉




鬼灯

2023-08-24 08:19:29 | 日記
鬼灯の味忘れたる余生かな

季語 鬼灯 ナス科ホウズキ属の多年草。古くは「源氏物語」「栄華物語」にも登場する。六月ごろ、淡黄色の目立たない花をつけた後、果実を包んだ蕚が発達し、はじめは緑色だが初秋には美しい赤色になる。庭先などに栽培され、鉢植えにされることも多い。七月九日、十日にされる東京浅草寺のほうづき市が名高く、盂蘭盆会の飾りに用いるなど市井の生活になじみ深い。赤く熟した種子を抜き、女の子が口に入れて鳴らして遊ぶ。どこか懐旧の念を誘う季物である。
歳時記抜粋。

例句 鬼灯やわけへだてなく叱られし  坂本佳奈美



溝蕎麦

2023-08-23 08:16:51 | 日記
溝蕎麦の咲いて窪地の新たなる

季語 溝蕎麦 タデ科の一年草の花。山野・路傍の水辺に多い。茎の高さ30~80cm。葉は矛形で互生し、八月ごろ茎上に分枝して、十個内外の小花を群がり開く。白や淡紅色のものが多い。

例句 みぞそばのかくす一枚の橋わたる  山口青邨


 

木槿

2023-08-22 08:42:43 | 日記
木槿垣昨日の花の在りどころ

季語 木槿(むくげ) 中国・インド原産と言われるアオイ科の耐寒性低木、高さ2~4mになり、生垣によく用いる。夏から秋にかけての長い日数を次々と咲き続ける。葉の腋から短い花柄を伸ばし、直径7~10cmの紅紫色の五弁花をつける。
朝に開き夜にしぼむため「槿花(きんか)一日の栄」という言葉があり、人の栄華のはかなさに例えられる。韓国では国花である。歳時記抜粋。

例句 一日のまた夕暮れや花木槿  山西雅子