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「街で視覚障害者の人と出会った時は・・・? 具体的な誘導の方法」

2007年08月13日 20時17分02秒 | エッセイ
この記事は、音声でお聴き頂くことが出来ます。(7分)

「街で視覚障害者の人と出会った時は・・・? 具体的な誘導の方法」
 
今回の記事は、私のエッセイではなく、視覚障害者をご家族にお持ちの、グリコさんのブログの記事を転載させて頂きました。
内容が具体的に書かれていますので、非常に勉強になります。
尚、視覚障害者のかたたちが使用している音声読上げソフトでも、綺麗に読み上げるように、句読点などを入れて、原文を修正している箇所があります。
少し長いですが、どうかお読み下さい。



「視覚障害者と出会ったら - その1」

駅や道路で、白い杖を使っている視覚障害者に出会ったことのある人は多いでしょう。
しかし手助けをしたいと思っても、どうすればよいのか分からず、声も掛けにくかったと思います。
参考にして、思いきって実行してみてください。

「まずは声をかけてみましょう」

「どこまで行くのですか?」、「何かお手伝いしましょうか?」など、声のかけかたはなんでも結構です。
手助けする前に、まず声をかけてください。
そして、肩か腕につかまらせてください。
もし、あなたの申し出を断わったとしても、気にしないでください。
その場にとても慣れているか、誰かを待っているのかもしれません。

視覚障害者は相手の表情がわからないため、必然的に声が大きくなることがあります。
また、左右どちらかの耳が不自由な人もいます。
確かめて話しかけてください。

「誘導するときは・・・」

腕をつかまれたり、後ろから押されたり、白杖を持たれると、とても不安になります。
あなたが視覚障害者をつかむのではなく、逆につかまらせてください。

誘導の基本形は、白杖を右手で使っている人には、視覚障害者の左側に立って、右腕、右肩を貸してください。 
そして、視覚障害者には左手で、あなたの右腕、右肩につかまらせてください。
こうすると、安心して歩くことができます。



「道路の横断では・・・」

いきなり腕をつかまれ、道路の反対側まで連れていかれると困ってしまいます。
「向こう側まで渡りますか?」と、聞いてから肩や腕を貸して一緒に行ってください。
「今は赤です」、「青になりました」、「段差がありますよ」など、言葉だけでもとても助かります。

「歩道と階段・・・」

歩道を上がったり下がったりする時は、直前で「上がります」、「下がります」と、言うだけでわかります。
階段に手すりがあれば、使ったほうがよいか聞いてください。
その時は、手すりまで(エスカレーターはベルトまで)手を導いて触れさせてください。

「電車やバスの乗り降り・・・」

外出慣れしている視覚障害者は、電車やバスの乗り降りも心得ていますが、のり降りする直前に、いきなり後ろから押されたり、白杖を持たれたりすることがあり、とても驚き危険です。
乗り降りの時は、先ず声をかけて手助けしていただくと、とても助かります。
もし 一緒に乗り降りする時は、手すりに触れさせ、あなたが先に乗り降りしてください。

また、電車とホームのすきまの広さや高さの違い等も教えてください。
目の前の席が空いていてもわからないものです。
この場合も、まず座席にかけるかどうかは聞いてください。
つかまるところがあれば、立ったままでいたい事もあります。
「ここに椅子があります」、「ここが椅子の背もたれです」と、手を導いて、椅子の背もたれに触れさせてください。
いつのまにか列が動き、一人だけ取り残されてしまうことがあります。
列が動いた時に、動いたことを教えてください。




「視覚障害者に出会ったら - その2」

「色々な状況での説明の仕方・・・」

身振り、手振りが分からないことがあります。
「この位の大きさ」ではなく、「煙草の箱くらいの大きさ」のように、具体的な説明を入れて話してください。
「あそこに椅子があります」とか、「前のほうに自転車が道をふさいでいます」と言って、方向を指差して示してもわかりません。

視覚障害者が今向いてるほうを基準にして、「すぐ前に、なになにがあります」とか、「前方10メートルくらいに、自転車が右側の壁に寄りかかっています」など、具体的に詳しく言って下さい。

「食事の時には・・・」

一緒に食事をする時などは、「手前6時の所にごはん」、「9時の所に味噌汁」、「12時の所に刺身」、「2時の所にお茶」、「4時の所に漬物があります」といったように、時計に見たてて説明していただくとよく分かります。

「トイレでは・・・」

慣れない場所のトイレでは、中の様子を教えていただくと助かります。
同性の場合には、一緒に入って洋式か和式か、トイレットペーパーや水を流すレバーの位置などを教えてください。
異性の場合には、そこに居合わせた人に案内をたのんでください。

「声を掛ける時は・・・」

親しい人でも、誰の声なのか分からなかったり、雑踏の中では、誰に話し掛けているのかわからなくなります。
肩などにそっとさわったり、叩いたりしてください。
また「私はBです、Aさん おはよう」などと、まず自分から名乗ってくださるととても助かります。

「席をはずす時は・・・」

話し相手がそこにいるかどうか分からなくて、空いた席や空気に話し掛けてしまうことも珍しくはありません。
席をはずす時、戻った時は知らせてください。
待っている時などに、空間におきざりにされるのはとても不安なものです。
たとえ短時間であっても、「ここが壁です」などと、近くの壁や柱、机や椅子などに触れさせてください。

「盲導犬と歩いてる人に出会ったら」

盲導犬に声をかけたり、食べ物を与えたり、きを引くような行為はやめてください。
盲導犬の仕事の妨げにならないため、温かい心でさりげなく見守ってください。



以上が、グリコさんのブログの記事です。
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