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「Swan Lake」Duke Writing(Jazz)による編曲

2021年12月14日 22時04分44秒 | オリジナル曲
 随分前の音源ですが、You Tube に UP しました。
 チャイコフスキーの「白鳥の湖」を Jazz の Duke Writing による方法で編曲したものです。 

「Swan Lake」Duke Writing(Jazz)による編曲


 三十代の半ばで Jazz の教室に通っていた頃の事ですが、デューク・エリントンのボイシングの方法を初めて習って音を鳴らした時、その不協和音の物凄さに非常に驚いたものです。

 私はメロディックな綺麗なメロディを書きたい人間ですから、こんなキタナイ「不協和音」では全く役に立たないと思ったのです。
 ところが、先生にそのことを話すと・・・
 「いや違う、それは逆だよ。デューク・エリントンは、和音は不協和音でもメロディはアウトサイドではない。インサイドのドレミなんだ!」と言うのです。

 初めの内は、その先生の言葉に半信半疑でしたが、少し経つと・・・
 「なるほど、だから美しいメロディほど効果的なんだ」と思うようになったのです。

 ちょっと分かり易く簡単な、こんな比較が出来るかどうか・・・(正確な話ではありません)

 メロディが「ドレミ」で、和音(ボイシング)が「ドミソ」にならないのがデューク・エリントン。
 つまり、メロディがインサイドで、和音がアウトサイド。

 その逆に、和音が「ドミソ」で、メロディが「ドレミ」にならないのがジョージ・ラッセル(リディアン・クロマティック)の「縦のメロディ(バーティカル・メロディ)」。
 つまり、メロディがアウトサイドで、和音がインサイド。

 デューク・エリントンの音楽は研究家によって「デューク・ライティング」としてかなり理論化されていますが、未だに解明されていない音があるそうです。

 理論の中には、通常の三和音にブルーノートを加えたりして、兎に角、不協和なサウンドになるように音を重ねます。
 また、人工倍音、平行移動などの方法もありました。
 この「Swan Lake」も、その方法によるものです。

 ボイシングを細かく考えた割には、粗削りな部分もあって恥ずかしいのですが、美しいメロディに不協和音を網羅するという実験には成功していると思いますので、興味のある方は是非お聞き下さい。

 イメージ的には「美しい湖の白鳥」ではなく、「恐ろしいジャングルに迷い込んだ白鳥」といったところでしょうか。

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