もしかしたら、こんな理屈とか、こんな文章に以前もワタシは触れたこと、あったかもしれない。
だけど、はじめてその意味が、生きている言葉としてワタシの中に飛び込んできた。これまでに、なんでそんなことするんだろう?とわからなかったこと、社会の闇ー少しだけわかった気がする。今朝の朝日新聞の論壇(高橋源一郎)を読んで。
「狂気(戦争)の中にあって正気であり続けること。そのこと自体がまた別の狂気(であることを、作者は知っていた。)」
朝日新聞論壇
野火のインタビューで必ず塚本監督が言うのは、「本当は、もっとみなさんに知られている俳優さんに主演を務めてもらいたかった。予算がない中自分が主演することになってしまったのが残念。」と。
市場を考えればそうだと思う。話題性が集客の中心になってしまっている日本映画界の現状を考えれば。
ひとりでも多くの人にこの映画を見てもらうことこそ(そして戦争の無意味さを感じてもらいたいとの思い)この作品をつくった一番の理由であることを考えれば監督の発言も納得できる。
だけど・・・論壇のなかで高橋源一郎さんが触れているけど(ワタシも思う)、狂気の世界にあって「記録しつづけること」で失われそうになる人間性を必死で失うまいとした田村の狂気と「たったひとりででも、戦争という現実、を描いてみせる」と考えた塚本監督の狂気は通じている、と。ワタシは、役者としての監督のファンでもあるから、他のどの俳優が田村を演じるより、監督自らが演じてくれたことがうれしい。
ここからは、野火の話からちょっと離れます。
アートで優れてる人、って「狂気をうちに秘めてる人」なんじゃないかな、って思いました。
狂気の存在をふと感じた最初は「つかこうへい」でした。作品にも、出演する役者(直接にはみていないんだけど、常連の平田満さん、とか柄本明さん。)にも。
普段から狂気をまとっている人だったら、ただの危ない人ですが(笑)。舞台にあがった瞬間、隠していた狂気をさりげなくみせつけるような、すごいな、と感じる役者さんには共通して・・・ワタシが感じていたあの正体は・・・狂気かもしれない。狂気は取扱いを間違えると大変なことになります。作品のなかでうまく活かすことができれば「才能」として発揮されることになりますが、時には自分の人生を狂わせたり、他人まで巻き込んで狂気が凶器と化してしまったり。
野火に、森優作君という演技経験はほぼゼロに等しい新人さんが出演しています。若い兵士を演じているのですが、素晴らしいです!!普段とのギャップがすさまじく、音楽を担当した石川忠さんが、同一人物だとは気づかなかったと、初日挨拶で話していました。森くんにも、塚本監督に通じる狂気が存在するのかな?塚本作品でなければ、役者森優作を観客が目にすることはなかったと思います。山本浩司さんも個人的に印象に残ったな。もちろん、リリーさんは「狂気の人」じゃないですか!!(爆)才能が溢れ過ぎてて、もう、わけわかんない!!(笑)素敵![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
音声で聴ける!
だけど、はじめてその意味が、生きている言葉としてワタシの中に飛び込んできた。これまでに、なんでそんなことするんだろう?とわからなかったこと、社会の闇ー少しだけわかった気がする。今朝の朝日新聞の論壇(高橋源一郎)を読んで。
「狂気(戦争)の中にあって正気であり続けること。そのこと自体がまた別の狂気(であることを、作者は知っていた。)」
朝日新聞論壇
野火のインタビューで必ず塚本監督が言うのは、「本当は、もっとみなさんに知られている俳優さんに主演を務めてもらいたかった。予算がない中自分が主演することになってしまったのが残念。」と。
市場を考えればそうだと思う。話題性が集客の中心になってしまっている日本映画界の現状を考えれば。
ひとりでも多くの人にこの映画を見てもらうことこそ(そして戦争の無意味さを感じてもらいたいとの思い)この作品をつくった一番の理由であることを考えれば監督の発言も納得できる。
だけど・・・論壇のなかで高橋源一郎さんが触れているけど(ワタシも思う)、狂気の世界にあって「記録しつづけること」で失われそうになる人間性を必死で失うまいとした田村の狂気と「たったひとりででも、戦争という現実、を描いてみせる」と考えた塚本監督の狂気は通じている、と。ワタシは、役者としての監督のファンでもあるから、他のどの俳優が田村を演じるより、監督自らが演じてくれたことがうれしい。
ここからは、野火の話からちょっと離れます。
アートで優れてる人、って「狂気をうちに秘めてる人」なんじゃないかな、って思いました。
狂気の存在をふと感じた最初は「つかこうへい」でした。作品にも、出演する役者(直接にはみていないんだけど、常連の平田満さん、とか柄本明さん。)にも。
普段から狂気をまとっている人だったら、ただの危ない人ですが(笑)。舞台にあがった瞬間、隠していた狂気をさりげなくみせつけるような、すごいな、と感じる役者さんには共通して・・・ワタシが感じていたあの正体は・・・狂気かもしれない。狂気は取扱いを間違えると大変なことになります。作品のなかでうまく活かすことができれば「才能」として発揮されることになりますが、時には自分の人生を狂わせたり、他人まで巻き込んで狂気が凶器と化してしまったり。
野火に、森優作君という演技経験はほぼゼロに等しい新人さんが出演しています。若い兵士を演じているのですが、素晴らしいです!!普段とのギャップがすさまじく、音楽を担当した石川忠さんが、同一人物だとは気づかなかったと、初日挨拶で話していました。森くんにも、塚本監督に通じる狂気が存在するのかな?塚本作品でなければ、役者森優作を観客が目にすることはなかったと思います。山本浩司さんも個人的に印象に残ったな。もちろん、リリーさんは「狂気の人」じゃないですか!!(爆)才能が溢れ過ぎてて、もう、わけわかんない!!(笑)素敵
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